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約180万円! ダイハツ開発の「AWDスポーツカー」に注目! ド迫力の“ワイド風ボディ”にパワフルな「ターボ×専用エンジン」搭載! “5速MT”のみで操る「クロスフォー」が凄い

くるまのニュース 2024年9月29日 13時10分

ダイハツには、かつて本格的なスポーツモデルが存在しました。一体どのようなクルマなのでしょうか。

■ダイハツ開発の「超硬派スポーツカー」がスゴイ

 ダイハツには、かつて「ブーンX4(クロスフォー)」という本格的なスポーツモデルが存在しました。
 
 同車は一体どのようなクルマだったのでしょうか。

ダイハツ開発の「超硬派スポーツカー」がスゴイ

 ブーンは、ダイハツが2004年から2023年まで生産・販売していた、コンパクトハッチバックです。

 初代モデルは、「ストーリア」というコンパクトカーの後継車として、トヨタとの共同開発を経て2004年に登場。

 ダイハツブランドではブーン、トヨタブランドでは「パッソ」の車名で販売がスタートしました。

 今回取り上げるブーンX4は、そんなブーンの発売から約2年後の2006年に追加されたグレードの1つですが、一般的な日常使いを前提としたほかのグレードと違い、モータースポーツ参加用のベース車両という役割を担っていました。

 まず特徴的なのが専用のエンジンにあり、他のグレードの排気量が約1000ccもしくは約1300ccエンジンだったのに対して、ブーンX4は最高出力133馬力・最大トルク133Nmを発揮する936ccエンジン。

 その理由は、「全日本ラリー選手権」というモータースポーツの大会における「1.6リッター未満のクラス」の出場資格を得るためです。

 ターボ搭載車の場合、排気量に1.7をかけて1600ccに収まることが出場の条件なので、936×1.7=1591と、1600以内に収まっていたため、出場資格を得ることができたのでした。

 一方で、モータースポーツ用のモデルとはいえ公道走行は可能なので、通常はファミリーカーとして使用する人もいることから、ブーンX4には通常仕様のほかに、キーレスエントリーや電動格納式カラードドアミラーなどの快適装備を追加した「ハイグレードパック」も用意し、ユーザーの利便性も考慮しています。

 ボディサイズは、全長3630mm×全幅1665mm×全高1535mm(ハイグレードパックは全高1550mm)、ホイールベースは2440mm。

 エクステリアは、ボンネットの上にアグレッシブな吸気口が装着され、ターボを搭載した高性能なクルマだと主張します。

 さらに、フロント部分とリア部分に装備したエアロバンパーによって迫力のある存在感を演出しており、見た目においても通常のブーンと差別化していました。

 対してインテリアは、ブーンの一般グレードとほぼ変わりません。

 これは競技用ベース車という性格ゆえの開発方針で、シートなどにこだわっても競技に出場する際は替えられてしまうことが珍しくないため、交換されてしまう装備にはコストをかけず、エンジンを筆頭とした走行性能に直結する部分にコストをかけよう、という考えがあったといいます。

 しかしブーンX4のみMTのトランスミッションが搭載されており、そのシフトレバーがX4のインテリアにおける誇らしい装備です。

 そのほか機能性のパーツでは、インタークーラーに水を吹きかけて吸気温度を冷やし、パワーアップを図るための「ウォータースプレースイッチ」がついているのもブーンX4のみの特権です。

 駆動方式は4輪駆動のみで、燃料はハイオク専用となっており、レギュラーガソリンは使用禁止というスパルタンな仕様。

 ボディカラーはホワイト1色のみで、当時の車両価格は通常仕様が183万7500円から、ハイグレードパックが204万7500円から売られていました。

※ ※ ※

 ブーンの中の競技用ベース車両として登場した、ブーンX4。

 構造は同じであるトヨタのパッソにはX4グレードは用意されず、また2代目以降には“X4”が展開されなかったことから、一部のユーザーのみが知るコアなクルマとなっています。

 それゆえ中古車市場への流通も少なく、今から入手しようと思ってもなかなか手に入らない、稀少価値の高いクルマです。

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