スズキの軽自動車「ハスラー」にキャタピラーを装備した珍しい中古車が発見されました。一体どのような車両なのでしょうか。
■ハスラーとは思えない驚きのシルエットに一変
スズキ「ハスラー」は2014年1月に初代モデルが発売されたクロスオーバーSUVタイプの軽自動車です。軽ワゴンタイプの乗用車とSUVを融合させたような特徴を持ち、幅広いユーザーに支持されています。
初代ハスラーは軽ワゴン特有の広い室内空間を確保しており、日常での使いやすさは十分。大径タイヤも備わり、悪路走破性も期待できます。
デザインはSUVテイストとなっており、立てたAピラーとロングルーフがゆとりある室内空間を感じさせるもの。
丸型ヘッドランプとスクエア基調のグリルを備えた顔つきはハスラーの特徴で、ボディカラーを豊富にラインナップすることによってユーザーが実際に乗用する際のイメージに合わせて選択できます。
初代ハスラーのデビュー後は、装備の一部改良やボディカラー設定の変更を実施。さらにデザインなどに変更を加えた特別仕様車も毎年設定されました。
そして2020年1月にはモデルチェンジした2代目(現行モデル)を発売。個性的なデザインは初代から踏襲される一方でフードが持ち上げられ、より一層厚みのある顔周りとなっています。
そのうえで、スズキのプラットフォーム「HEARTECT」の採用により室内空間が拡大。アプローチアングル・デパーチャーアングルを拡大して走破性も向上しました。
また、新たに「スノーモード」を設定したことによって、寒冷地の雪道やアイスバーンなど変化する路面状況でもスムーズに発進できるようにアシストされます。
このように寒冷地対応も一貫して備えているハスラーですが、それをさらに極めたカスタムカーが中古車市場で発見され、注目されています。
その車両を取り扱っている店舗は北海道小樽市にある「SYSカンパニー」。
ベース車両は初代ハスラーの中でも2016年式のもので、走行距離は6.8万kmです。
グレードは標準の「A」で、トランスミッションは5速MT、駆動方式は4WDとなります。ボディカラーはグリーンメタリックです。
そして目を引くのが、タイヤがキャタピラーに交換されていることです。これにより軽自動車とは思えないユニークなシルエットが作り出されています。
一見ミスマッチにも思える車両ですが、なぜこのようなカスタムが施されたのでしょうか。SYSカンパニーの担当者は次のように話します。
「ネットオークションでキャタピラーが単品で販売されているのを発見し、その面白さに惹かれて購入しました。それを以前から当店で保有していたハスラーに取り付けた形になります。
当店の立地はニセコ町のスキー場とも近く、近年は海外から訪れるスキーヤーも多くかなり賑わっています。そのためスキー場の整備などの需要を見込んで、このカスタムを施しました」
カスタムした点はキャタピラー装着と、それによる車高上げのみで、そのほかのカスタムは施されていません。
ハスラーには合わないと判断した場合は、SYSカンパニーで扱っているほかの車両にキャタピラーを付け替えることも検討しているとのことです。
※ ※ ※
純正車でもある程度寒冷地に対応しているハスラーですが、スキー場の近辺であれば装備をより一層充実させたクルマを使用しても良いかもしれません。
今回のキャタピラー装備のハスラーは、支払総額“応談”として中古車サイトに掲載されています。(2024年9月30日現在)