2024年10月2日、三菱は欧州でクロスオーバーSUV「アウトランダーPHEV」大幅改良モデルを世界初公開しました。どのような改良が施されるのでしょうか。
■駆動用バッテリーを刷新! 内外装の質感も大幅アップ
三菱自動車工業(以下、三菱)は2024年10月2日、主力クロスオーバーSUV「アウトランダーPHEV」大幅改良モデルを欧州で世界初公開しました。
欧州20か国では2025年春より順次発売され、国内でも今秋の発売を予定しています。
アウトランダーは2005年に登場したクロスオーバーSUVで、2012年には2代目が登場しました。
翌2013年には、世界に先駆けプラグインハイブリッド(PHEV)モデルを設定しています。
PHEVは「日常ではEV(電気自動車)、遠出はハイブリッド」という2つの性能を兼ね備え、力強く滑らかで静かな電動車の走りに加え、様々な天候や路面でのドライブを安心・安全に楽しめる点が大きな特徴です。
大容量の駆動用バッテリーは蓄電池としても利用でき、外部への電力供給も可能なことから、アウトドアや災害時などに活躍できる多用途性が注目を集め、国内のみならず欧州や北米、豪州などの海外市場でも支持を集めました。
2021年には「威風堂堂」のコンセプトを掲げ、現行型(3代目)が登場。
同社のフラッグシップモデルにふさわしい力強く存在感のある外観デザインと、新しいPHEVシステムによる滑らかで力強い動力性能、ツインモーター4WDと四輪制御技術「S-AWC」からなる高い操縦安定性などを特徴とします。
世界60か国以上で販売され、なかでもPHEVモデルは2024年9月末までに初代とあわせ累計で37万台以上を発売。これはSUVタイプ・4WDのPHEVとして世界No.1の販売台数だといいます。
そんななか、アウトランダーPHEVは「洗練」と「上質」をテーマにした大規模なマイナーチェンジを実施しました。
電動車としての魅力を高めるため、駆動用バッテリーを刷新しています。
欧州仕様ではEV航続距離を80km超(WLTPモード)に拡大し、最高出力も約20%向上させて気持ちの良い加速性能を実現したといいます。
また、S-AWC制御の最適化やサスペンションの改良、新タイヤ採用などで、より上質で安定した乗り心地を目指しました。
内装では12.3インチに大型化したスマートフォン連携ナビゲーションや、コネクティッド機能の拡充、シートベンチレーション機能の採用などにより、利便性と快適性を向上させています。
さらに音質へのこだわりを追求した新たなオーディオシステムをヤマハと共同開発するなど、機能装備も充実させました。
なお三菱では、今回のPHEV大幅改良に加え、今後アウトランダー ガソリンモデル(日本未導入)の大幅改良も予定しており、北米、豪州・ニュージーランドなどで2025年の市場投入を予定しています。
[※編集部注記:表記に誤りがあったため、2024年10月3日に本文の一部を修正しました]