徳島・高知県で運行する「阿佐海岸鉄道」は2024年10月2日、「DMV(デュアル・モード・ビークル)」を当面の間運休すると発表しました。
■バスにもなるし鉄道にもなる「世界初」の交通システム
徳島・高知県で運行する「阿佐海岸鉄道」は2024年10月2日、「DMV(デュアル・モード・ビークル)」を当面の間運休すると発表しました。
阿佐海岸鉄道DMVは、阿波海南駅~甲浦駅を線路上の「鉄道」として、それ以外を道路上の「バス」として、室戸岬方面まで運行する交通サービスです。
線路走行の際は、収納していた鉄道車輪を線路に載せ、駆動は後輪タイヤで線路にグリップさせて走ります。ベースとなるのはトヨタのマイクロバス「コースター」です。
もともと阿佐海岸鉄道は徳島から南下する「JR牟岐線」の延長線として、一般の気動車が走っていました。2021年12月にDMVとして新たなスタートを切り、現在に至ります。DMVの営業運転としては世界初のことでした。
そんな阿佐海岸鉄道ですが、今回、3台あるうちの車両の1台で、定期検査中に「部品の一部に微細な不具合を確認した」とのこと。
安全を考慮し、全車両の詳細な検査を行うこととなりました。そのため、3日始発から運休することが決定されました。
運行再開は「詳細検査の結果をふまえた上で改めてお知らせいたします」としています。
同社は運休中の代替交通として、徳島バス南部の路線バスを利用するよう呼びかけています。
阿佐海岸鉄道では昨年11月にもエンジントラブルでDMVの終日運休がありましたが、翌日には運行再開となっています。