SVIは、「Africa Aerospace and Defence Expo」に12人乗りの新型人員輸送車「MAX SWAT(マックス スワット)」を出品しました。どのようなモデルなのでしょうか。
■新型「“12人乗り”バン」がスゴイ
南アフリカで装甲車両の設計・製造を行っているSVIは、現地で開催された「Africa Aerospace and Defence Expo(アフリカ航空宇宙・防衛博覧会、会期2024年9月18日〜22日)」に12人乗りの新型人員輸送車「MAX SWAT(マックス スワット)」を出品しました。
凶悪犯罪が多いことで知られる南アフリカでは、民間市場でも装甲車や防弾仕様車に一定の需要があり、そのニーズに応えるかたちでSVIは2004年に創業。トラックのシャシーをベースとした装甲人員輸送車のほか、SUVの防弾仕様車を手がけています。
今回、アフリカ航空宇宙・防衛博覧会に出品されたマックス スワットは、いすゞの中型トラック「Fシリーズ(日本名フォワード)」先代型のシャシをベースにした装甲人員輸送車です。
国境警備や特殊作戦、紛争など、危険な状況を想定して多目的に使えるよう開発されました。
ものものしいボディはSVIオリジナルで、アサルトライフル(自動小銃)の銃弾を受けても貫通しない装甲板を採用しています。最低地上高は300mm。フロント下側には格納式の電動油圧式スクレーパーを標準装備します。
パワートレインは最高出力240ps・最大トルク706Nmを発生する7.8リッター直列6気筒ディーゼルターボに6速ATを組み合わせています。駆動方式は4WDです。
広い車内は、インパネこそFシリーズのものを流用していますが、鉄板が張り巡らされており、特殊な設計。地上レーダーやサーマルカメラなど特殊システムも搭載できます。
乗車定員は12名で、シートはすべて独立タイプ。最前列と最後列は前向き、その間にある8名分のシートは2列が背中を合わせるように外向き配置になっています。
ドアやボンネットの開閉はメンテナンス性を考慮して外ヒンジ式を採用しています。防弾ガラスはボルトで固定されており、万一損傷した場合でもユーザーレベルで簡単に交換できるようになっています。
パワートレインなどのアフターサービスは地元のいすゞ代理が請け負うそうです。