日産の中東法人は、2024年9月25日に、新型「パトロール」の予約を中東全域で受付開始したと発表しました。どのようなクルマなのでしょうか。
■サファリ後継車の「パトロール」が全面刷新!
日産の中東法人は、2024年9月25日に、新型「パトロール」の予約を中東全域で受付開始したと発表しました。
新型パトロールとは一体どのようなクルマなのか、概要を紹介します。
パトロールは、日産が製造、販売している大型SUV。
初代モデルが登場したのは1951年で、1980年までの29年間はほとんど警察や消防隊のためのクルマでした。
1980年からは「サファリ」という車名に変更して、市販車としての認知度も深まっていきましたが、のちに販売台数は低迷し、2007年に販売終了しています。
日本国内での販売が終了してからも、中東を中心とした海外ではパトロールの車名のまま売られ続け、2024年9月4日には14年ぶりのフルモデルチェンジを遂げた7代目となる新型パトロールが公開され、今回予約受付が開始されました。
ボディサイズは、全長5350mm×全幅2030mm×全高1945mm、ホイールベースは3075mm。
エクステリアは、日産の象徴的なVモーショングリルを採用し、左右に搭載されたC型のヘッドライトには、アダプティブドライビングビーム技術(前方の状況にあわせてハイビームとロービームを自動で切り替える機能)が備わっています。
クルマに近づいたりドアのロックを解除すると、地面にパトロールの1951年から始まる伝統を祝福するシンボルが、ライトで照らし出されるのも特徴です。
ホイールは22インチの大型で、路上での存在感を高めながら、悪路走破性を高めるための最低地上高を確保する役割も担っています。
インテリアは、8人が快適に乗れるだけの広々とした3列シートを用意。シート表皮には和風の美しい模様がプリントされた高級レザーキルティングを採用し、高減衰フォームで作られていることにより、姿勢を改善する効果にも期待できます。
天井にはパノラミックサンルーフを装備し、外の景色を眺めることや、車内に光を取り入れて明るくすることが可能です。
また、2つの14.3インチディスプレイを設置。インフォテインメントシステムとしてグーグルビルトインが組み込まれた「日産コネクト2.0」を搭載することで、カーナビとしての機能のほか、セキュリティ機能やネットを介したエンターテインメントを楽しむ機能を、このディスプレイで完結できます。
オーディオシステムにはアメリカのクリプシュ製プレミアムオーディオを採用し、車内12ヶ所に設置されたスピーカーによって、音楽を聴く際の没入感を高め、コンサート会場にいるようなサウンド体験を味わうことが可能です。
内蔵された赤外線センサーが乗員の体温を感知し、温度と風量を自動調整してくれる「バイオメトリッククーリング」を搭載することで、温度調整においての快適性も高めています。
また、センターコンソールには、通常のシフトレバーが無く、代わりに、シフトスイッチを装備していることがわかります。これは日産「セレナ」に初採用されたスイッチタイプの電制シフトと同様のものです。
パワートレインは、3.8リッターV6エンジンと、3.5リッターV6ツインターボエンジンの2種類を用意。9速ATと組み合わせ、前者は最大出力316馬力・最大トルク386Nmを発生し、後者は最大出力425馬力・最大トルク700Nmを発生します。
安全装備として、運転支援機能である「プロパイロット」を採用。車速維持や車線維持を自動で行ってくれるこのシステムは、中東では初採用です。
そのほか、Invisible-to-Visible(バーチャル透視表示)技術を採用したことにより、周囲170度までの障害物を検知したり、車両の真下を透過して確認できたりと、悪路や狭い道での安全性を向上しています。
さらに、走行シーンによって適切な車高に調整できる「アダプティブエアサスペンション」を標準装備。オンロードでの走行時は車高を下げて空力性能を確保し、乗員が乗り降りする際はさらに車高を下げて、乗り降りや荷物の積み下ろしをしやすくすることが可能です。
ドライブモードは、標準、砂地、岩場、わだち、エコ、スポーツの6種類が用意され、日産初採用の「4WDトランスファーモード・インターロックシステム」によって、ドライブモードをシームレスに変更できます。
ボディカラーは全7色から選択でき、価格は6万5000ドル(約931万6450円)からの販売です。