2024年10月に「JAPAN MOBILITY SHOW Biz week 2024」が開催予定ですが、昨年に行われた「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」にはダイハツから「大きなコペン」が出展されていました。一体どのようなクルマなのでしょうか。
■コペンなのに軽規格超えの「大きなコペン」とは?
2024年10月15日から18日まで、幕張メッセ(千葉市美浜区)にて「JAPAN MOBILITY SHOW Biz week 2024」が開催されます。
昨年は「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(以下JMS2023)」が開催され、様々な自動車メーカーが最新モデルやコンセプトカーを披露したなかで、ダイハツが世界初公開した「大きなコペン」がひときわ注目を集めていました。
一体どのようなクルマなのでしょうか。
ダイハツが手掛ける軽オープンスポーツカー「コペン」は2002年に初登場し、その魅力的なスタイルと爽快なオープンエアでのドライビング体験を提供することで、多くのファンに愛されてきました。
初代モデルは特にそのコンパクトさとスポーティな走りが注目され、軽自動車ながらも一味違った存在感を放っていました。
2014年に登場した2代目コペンは、初代の魅力を引き継ぎつつ、さらなる進化を遂げました。
新骨格構造「D-Frame」を採用することで、車体剛性を大幅に向上させ、スポーツカーとしての走行性能を強化しています。
また、内外装を簡単に着脱できる「DRESS-FORMATION」も採用され、ユーザー自身がクルマのデザインを自由にカスタマイズできるという革新的な仕組みが導入されました。
これにより、コペンはオーナーの個性をより反映できる車へと進化しました。
さらに、2代目からはトヨタのスポーツブランド「GR」からも「コペン GR SPORT」として展開され、軽自動車らしからぬスポーティな走行性能と高いデザイン性が話題を呼んでいます。
このモデルでは、専用チューニングが施され、よりアグレッシブな走りを追求しています。
そんななか、2023年10月のJMS2023で世界初公開されたのが「VISIOM COPEN」です。
このクルマはコペンの名を冠しながらも、これまでの軽自動車の枠を超えた新たな小型車として登場しました。
ボディサイズは現行の2代目コペンと比較しても大幅にサイズが拡大されており、全長3835mm×全幅1695mm×全高1265mmと、全体的にひと回り大きくなっています。
ホイールベースも2415mmとなり、車体の安定性や走行性能の向上が図られています。
エクステリアは、初代モデルをオマージュした要素が随所に取り入れられています。
丸形のヘッドライトや逆台形型のロアグリルが特徴で、初代のクラシックなデザインを踏襲しながらも、現代的なアレンジが施されています。
特にヘッドライトにはC字に光るシグネチャーライトが装備され、中心部には2灯ランプを配置することで、精悍なフロントフェイスが印象的です。
ボディサイドでは、大きく膨らんだリアフェンダーがスポーティなシルエットを強調し、ワイドで安定感のある走りを予感させます。
ドアハンドルはフラッシュタイプの形状を採用し、洗練されたデザインに仕上がっています。
リアエンドにもC字型のテールランプが装備され、バックランプには横長の灯体を備えたデザインを採用。
逆台形型のナンバーポケットもフロントと同様に、初代モデルへのリスペクトが感じられるディテールが随所に見られます。
インテリアデザインは、シンプルかつモダンな直線基調のダッシュボードが広がり、ワイド感を演出しています。
また、デジタルメーターやタッチディスプレイのエアコン操作パネルなど、先進的なテクノロジーが搭載されており、快適で便利なドライビング体験を提供します。
パワートレインには、カーボンニュートラル燃料を使用できる1.3リッターエンジンが搭載され、駆動方式には初めてFRレイアウトが採用されました。
初代コペンも一部海外市場で1.3リッターエンジン搭載モデルが販売されましたが、日本市場では主に660ccエンジンの軽自動車として展開されてきました。
そこでVISIOM COPENでは、1.3リッターエンジンを搭載することで、よりダイナミックな走行性能が実現され、スポーツカーとしての走りの楽しさをさらに高められることが考えられています。
このVISIOM COPENは、ダイハツが培ってきた軽自動車スポーツカーとしてのコペンの伝統を引き継ぎつつ、未来のスポーツカーとしてのビジョンを提示しています。
軽自動車の枠を超えた走行性能とデザイン性が融合したこのモデルは、新しい時代のスポーツカー愛好者に向けた強力な選択肢として、今もなお注目されているのです。