沖縄本島北部の美ら海水族館まで、那覇市内から直結となる「名護東道路」の延伸部が、概略ルート検討段階に入りました。開通すればどう便利になるのでしょうか。
■「名護東道路」さらに西へ延伸
内閣府 沖縄総合事務局は2024年10月10日、高規格道路「名護東道路」の延伸計画について、概略ルートを検討するための地域調査を開始すると発表しました。
名護東道路は、沖縄自動車道の延長線として、国道58号のバイパスとなる高規格道路です。
2021年にいったん全線開通。名護市街の外側をぐるっとトンネルで抜けていき、北東部の国道58号へ直結していました。これにより、那覇市内から名護市中心部もまとめて信号ゼロで通過できるようになりました。
さて今回計画されているのは、そこからさらに西へ延伸し、本部半島の先端である本部町中心街まで一気につなぐ「本部方面延伸」です。
もし開通すれば、沖縄本島屈指の観光名所「美ら海水族館」のすぐ手前まで、那覇市内から信号ゼロで到達可能になり、周遊性が格段に向上します。
特に現在は、名護市街の大渋滞が課題となっています。名護東道路の全通で北回りルート(今帰仁経由)が現実的になりましたが、それでも生活交通と混在した狭いクネクネ道が、観光面では依然課題になっています。
今回はまず、おおまかな構造を決定し概略ルートを3案程度に絞り込むため、現在の課題意識や需要状況などをアンケートやヒアリングで炙り出していきます。
その後、2回目の計画段階評価の地域調査で、最終的な概略ルートを決定。それに基づいて都市計画決定と環境アセスメントの手続きを完了させれば、いよいよ事業化を待つのみとなっていきます。
アンケートは全戸配布で年末まで。別途、オープンハウスや商業施設でも、出張の調査ブースが設けられます。