東京都交通局は2024年10月10日、貼り付けると冷却効果を発揮する素材の実証実験を、都営バス車両及びバス停留所で開始しました。
■新素材で熱を積極放射
東京都交通局は2024年10月10日、貼り付けると冷却効果を発揮する素材の実証実験を、都営バス車両及びバス停留所で開始しました。
実証実験をおこなうのは、スタートアップ企業「SPACECOOL」が展開する放射冷却素材「SPACECOOL(R)」です。
この素材は大阪ガスが開発した高性能、高耐久の光学フィルムです。独自の光学設計によって、太陽光と大気からの熱をブロックしたうえで、積極的に放射冷却をおこなうことで、日中においても熱排出が熱吸収を上回るようにします。大阪・関西万博のガスパビリオンでも披露される予定になっています。
今回の実証実験では、都営バスの車両2台の天面部全面に、この素材を貼付。屋根を通じてバス全体の熱を外へ逃がしていくことで、空調のエネルギー消費量を抑えめにしても快適な車内温度にできるかを検証します。
あわせて、深川営業所のバス停留所の屋根や側壁にも貼付し、涼しくバスを待てるようになるかを検証します。
いままでは品川自動車営業所で先行して実証実験をおこなっており、いよいよ一般客が体感できる実証実験へ拡大していきます。