「ジャパンモビリティショー2023」でスズキが世界初公開した「SUZU-CARGO(スズカーゴ)/SUZU-RIDE(スズライド)」の実車が「ジャパンモビリティショー2024」で再び出展されました。どのようなモデルなのでしょうか。
■「スズカーゴ/スズライド」販売実現へ!
スズキは2024年10月15日、「ジャパンモビリティショー ビズウィーク2024」(幕張メッセ:千葉県千葉市美浜区)にて電動パーソナル/マルチユースモビリティ「SUZU-RIDE(スズカーゴ)/SUZU-CARGO(スズライド)」を参考出品しました。
スズカーゴ/スズライドは、新たな車両区分である「特定小型原動機付自転車」に属するモデルとして開発。
電動キックボードのように手軽に乗ることができる1人乗りの電動小型モビリティでありながら、4つの車輪を備えることで転倒しづらく、安定した走行が可能です。
スズカーゴは、全長1900mm×全幅600mm×全高1000mm(ミラー除く)という非常にコンパクトなボディに、幅565mm×奥行1050mm×高さ300mmの大きな荷台を装備します。
スズキは「セニアカー」や「電動車いす」といったシニア向けの乗り物を長年手掛けており、これらの知見を活かしつつ、オフロードを走るバイクや自転車をイメージしたアクティブなデザインとしたことで、若者も乗れるようなスタイルが採用されました。
まるで“ミニ軽トラ”のような斬新なスタイリングを有するスズカーゴの特徴は、オープンな荷室を備えたことです。175リットルの荷台容量を確保しており、仕事から遊びまでさまざまな用途で使うことが可能となっています。
それに対し、スズライドはスズカーゴとよく似ているのですが、全長1300mm×全幅600mm×全高1000mm(ミラーを除く)と、全長を600mm短く設計。
オープンな荷台ではなく、スズライドにはクーラーボックスのような収納が備わり、約110リットルの容量を確保。その上に座って運転します。
スズカーゴ/スズライドはバッテリーとモーターを搭載し、最高時速は20km/h。
ボディサイズや速度、積載量などは特定小型原動機付自転車の規定に沿って設計されており、走行できるのは車道のみです。
また、16歳以上であれば運転免許がなくても乗ることが可能で、ヘルメットの着用は「努力義務」となっています。
スズキは「生活に密着したインフラ企業」を目指し、これまでのセニアカーの製造・販売だけではない、ヒト/モノの移動に必要な「生活の足」となる電動モビリティの開発に取り組んでいます。
そして今回、スタートアップなどの業者と協働し、「若者から高齢者まで、誰もが安心して移動できる、移動に困らない社会の実現」を一層推進すべく、ジャパンモビリティショー2024に出展したといいます。
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2023年に開催された「ジャパンモビリティショー2023」でスズカーゴ/スズライドが初公開されてから、モビリティイベントなどで実車を展示してきました。
各イベントで話題となっているスズカーゴ/スズライドですが、気になるのは「市販化されるのか?」ということです。
スズキの担当者に話を聞いたところ、「そう遠くない未来に市販化できるよう開発中」と説明しており、将来的にスズカーゴ/スズライドの販売が実現するとのことでした。