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トヨタ「“3人乗り”コンパクトカー」!? 全長3.4m級ボディ×ハイブリッド採用! 丸目レトロな斬新「スケスケ」デザイン&「“真ん中”運転席」の「KIKAI」とは

くるまのニュース 2024年10月20日 10時10分

トヨタは、2015年に開催された「第44回東京モーターショー」にて、「KIKAI(キカイ)」というコンセプトカーを出展しました。どのようなクルマなのでしょうか。

■トヨタ「KIKAI(キカイ)」ってどんなクルマ?

 トヨタは、2015年に開催された「第44回東京モーターショー」にて、「KIKAI(キカイ)」というコンセプトカーを出展しました。斬新なデザインの同車は、どのようなクルマだったのでしょうか。

 キカイは、トヨタが開発した3人乗りのコンパクトカー。トヨタいわく「機械は本来、人間の思想や情熱、知恵が生み出した愛すべき存在。クルマを人の手が生み出す『機械』と捉え、その精巧さ、美しさ、素朴さ、あたたかさ、動きの面白さなどの豊かな魅力で『人とクルマ(機械)の関係再構築』を目指す、従来のクルマの常識にとらわれない、新たな魅力を提案するコンセプトカー」とのことです。

 ボディサイズは、全長3400mm×全幅1800mm×全高1550mm、ホイールベースは2450mm。

 エクステリアは、クルマの内部構造が丸見えのデザインとなっており、従来はボディに隠されているはずの機械そのものの魅力を前面に押し出すために、このようなデザインにしたとのこと。

 燃料タンクやリザーブタンク、排気管など、見える部分すべてにこだわって作られています。

 インテリアは、アナログ的なメーターやスイッチ類を設置することで、味わいのある機械との対話を表現。

 もっとも特徴的なのは運転席の足もとにある小窓で、この窓からタイヤやサスペンションの動き、流れる路面の速度感を感じつつ、アッパーアームの動きも視認できます。

 この小窓でそれらを視認することにより、何気ない日常の走行の中で「走る」「曲がる」「止まる」を支える機能を、五感でダイレクトに感じられる運転体験をすることが可能です。

 運転席が車内の中心にあるセンタードライバー席を採用し、車両感覚を直感的につかみやすくなっているほか、運転席の後ろに2人が座れる後部座席を配置した、3席レイアウトにより、乗員のあいだにほどよい距離感が生まれ、車内のコミュニケーションを心地良いものにしています。

 また、屋根まで広がる開放的なサイドウインドウは、外の景色が見やすく、街や自然の中を走る喜びをより強く感じられるデザインです。

 パワートレインは、トヨタが2011年から販売しているコンパクトカー「アクア」の初代モデルと同じ、1.5リッターハイブリッドシステムを搭載。

 トヨタは、「このクルマを通じ、身のまわりのものの成り立ちや、今まで見えていなかったものに気づき、モノに触れる暮らしの喜びを改めて確認できる」と発表しています。

出展から約9年が経過した現在も市販化はされておりません。

 ※ ※ ※

 人とクルマ(機械)の関係性を改めて提案するコンセプトカーとして登場した、キカイ。

 従来は覆い隠されて見えないはずの構造部分をあえて直視することで、クルマにより愛着が湧くデザインとなっています。

 長年乗っている愛車でも構造を見る機会はまずないということを考えると、いつも世話になっていても知らない部分がたくさんあることに改めて気づかせてくれる、まさにトヨタの狙いどおりの気持ちにさせてくれる、素晴らしいコンセプトカーでした。

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