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トヨタ「“新型”ハイエース」いつ登場!? デビューから20年の「大人気 “商用車”」は電動化? 巨大化? 次期型モデルの“ゆくえ”とは

くるまのニュース 2024年10月20日 19時10分

今年2024年でフルモデルチェンジから20周年を迎えたトヨタ「ハイエース」の現行モデル、通称「200系」。果たして次期モデルはどうなるのでしょうか。

■200系ハイエース後継はどうなるのか

 今年で20周年を迎えたトヨタ「ハイエース」の現行型「200系」は、「フルモデルチェンジはまだか」という声があるいっぽう「現行モデルのままのほうがいい」という声も。
 
 パーソナルユースとビジネスユースの両方で高い支持を得ているハイエースの今後について考えます。

 現行モデルのハイエースは、2004年8月にフルモデルチェンジを受けた5代目。4代目からは15年ぶりのフルモデルチェンジ、3代目から4代目は17年スパンであったことを考えると、時期的にはそろそろフルモデルチェンジが近いと推測できます。

 ただフルモデルチェンジのスパンは、ハイエース3・4代目の1980年代から1990年代と比べると長くなっています。

 当時の乗用車のモデルライフが4、5年だったのに対して、現在は5年から10年となりました。

 商用車は乗用車よりも遙かに高い耐久性が求められることに加え、低コストであることも求められ、開発期間が長くなり、現在ではモデルライフ20年ぐらいが標準となっています。

 例えばトヨタの小型商用バン「プロボックス」は、全面刷新に近いマイナーチェンジを経ているとはいえ、デビューしてから丸22年が経過しています。

 モデルスパンのみに着目すれば、ハイエースの次期フルモデルチェンジはまだ先と言えそうです。

 グローバル市場に目を向けると、200系ハイエースの後継に位置する形で、すでに「300系ハイエース」が販売されています。

 日本市場へは「グランエース」の車名で導入されていますが、乗用ミニバンモデルのみの設定で、商用バンは未導入です。

 この日本向けのグランエースはファミリーカーというよりは、送迎車をはじめとしたビジネスユースをターゲットに販売されています。

 300系ハイエースのバンは、ショートボディでも全長5260mm、全幅1950mm、全高1990mm(標準ルーフ)とアルファードよりも大きなボディサイズで、5ナンバーサイズが主流の200系ハイエースの後継車として日本市場導入が難しい大きさです。

■「ハイエース EV」なら新型登場の可能性もアリ!

 2023年秋に開催された「ジャパンモビリティショー2023」にトヨタ車体が出展した「GLOBAL HIACE BEV CONCEPT(グローバルハイエースBEVコンセプト)」は、大型の商用バンのBEV(バッテリーEV:電気自動車)でした。

 このグローバルハイエースBEVコンセプトは、まさに300系ハイエースがベースとなっており、バッテリーをフロア下に敷き詰めた設計としています。

 現行ハイエースが主に担っている物流のラストワンマイルでの利用を想定し、新型「ハイエース EV」(仮称)としての発売を目指しているようです。

次期「ハイエース」はまずBEVから始まる!?[写真は「GLOBAL HIACE BEV CONCEPT(グローバルハイエースBEVコンセプト)」]

 令和になってから特に、企業のCO2排出量を削減する「ゼロエミッション」が課題となり、運送業でもEV化の取り組みが進んできました。

 大手物流会社の佐川急便やヤマト運輸は、ラストワンマイルの配送車両として、すでに多くのEV導入を始めています。

 大容量バッテリーを搭載する新型ハイエースEVでは充電時間が長く、エンジン車のように5分ほどの給油で500km以上の航続距離が得られるという利便性が確保できないとして、日本市場での市販化は難しいという声もあります。

 しかしラストワンマイル配送での1日平均走行距離は100kmに満たないことが多く、配送をしない夜間から早朝に充電をすれば1日走れてしまうので、限定的な用途であれば普及するのは難しくないでしょう。

 また1日の走行距離に応じてバッテリー容量が変更できれば、車両価格の3割程度を占めるともされる高価なバッテリーを効率的に選ぶこともでき、初期導入コストを抑えることが可能になります。

 さらに1日の走行距離が短くなるラストワンマイル配送では、バッテリーを小さくできる分、荷室を広くすることができます。

 ただ巨大なボディを持つ300系ハイエースでは、日本のラストワンマイル配送に適したボディサイズとは言い難いので、この点をどうするかが課題となるでしょう。

 ここまでのことを総合すると、200系ハイエースはこの先も改良を加えながら販売を続けるロングライフモデルとして、しばらく現状維持とみられます。

 いっぽうで、新型ハイエース EVをまず市場投入し、その使われ方をみながら日本向けの後継車を構想するといったストーリーが現実的ではないでしょうか。

 なおSNSなどでは、今年2024年10月にも現行200系ハイエースが一部改良をおこなうとの噂が散見されます。

 引き続き今後の動向が注目されます。

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