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高速道の「謎の“スペース”」なぜ存在? 「トイレ」「仮眠」で“ちょっと停車”はOK? 「危ない」「停めたくない」声も… 意外と知らない「正しい使い方」とは

くるまのニュース 2024年10月19日 7時10分

高速道路の道路脇にある「スペース」について、SNSなどではさまざまな意見が寄せられています。

■高速本線脇のスペース 「不適切な使用例」目撃した人も

 高速道路の道路脇には、クルマが停車できる「謎のスペース」が設けられているのを見かけることがあります。
 
 この使い方についてSNSなどにはさまざまなコメントや意見が投稿されています。

 高速道路の路肩は一般道に比べても広く取られていますが、これに加えて所々にクルマが停車できそうなスペースが設けられています。

 この正体は「非常駐車帯」と呼ばれるスペースで、NEXCO東日本によると「故障車・緊急車両・道路管理車両などが停車することを目的に、道路の路肩に設置されている」といいます。

 非常駐車帯は、土工部や橋りょう部では約500m、トンネル内では約750mの間隔で設けられ、クルマが停車できるようになっています。

 しかし、実際には一般道に設けられたパーキングスペースとは違い、安易に停車してはいけません。

 高速道路では、道路交通法第75条の8第1項により「本線や路肩を含めて駐停車禁止」と定められていますが、これは非常駐車帯においても適用されます。

 そのため、例えば、急ぎの電話がかかって来てしまい、停車して出なければならない状況や、急な眠気により仮眠したいとき、トイレに行きたくなってしまったなどでも停車することはできません。

 その場合は次のSA/PAまで走行するか、最寄りのICから一般道に降りて、停車可能な場所を探す必要があります。

 NEXCOの担当者も過去に「トイレに行きたくて我慢できないというような私的な事情で、むやみに非常駐車帯を利用して停車することは推奨しません」と説明しています。

 もし高速道路上で停車してしまうと、駐車違反として違反点数2点と普通車であれば1万2000円の反則金が科される可能性があり、非常駐車帯においても同様です。

 一方で、事故や故障などの非常時に限り、やむを得ず停車しなければならない場合には非常駐車帯を使用することができます。

 ただし、その場合でも他のクルマの通行を妨げないよう、本線上を避けて停車させなければなりません。

 また、非常駐車帯であっても後続車から追突される危険性があるため、早めにクルマから離れて、ガードレールの外側など安全な場所に避難することが大切です。

 特に夜間では昼間よりも周囲が見づらくなることから、停止車両のテールランプを走行中の車両と勘違いして、追突してしまうことがあります。過去には非常駐車帯での停車中や、発進時の追突事故が起きた事例もありました。

 そのため、非常駐車帯に停止せざるを得ない場合には、後続車に停止車両の存在を知らせるために必ずハザードランプを点灯し、クルマの後方には発炎筒や三角表示板を設置することが大切です。

 その後、道路脇に設置されている非常電話や携帯電話などから道路緊急ダイヤル「#9910」または110番に通報しましょう。

■「仮眠」や「スマホいじいじ」で停まる人も…? 相次ぐ不適切な利用

 この非常駐車帯については、SNSなどでときどき議論が交わされることがあり、正しい利用方法などがユーザーの間で共有されています。

利用できるのは事故や故障など「やむを得ない場合」のみ(画像はイメージです)

 例えば「パンクした時にはここにお世話になりました」と、急なパンクで走行不能になり、非常駐車帯に停車したことのある人のコメントもあります。

 また、「高速に乗る時はトイレとかクルマのメンテナンスとか気を付けないと」「停車中や発進する時が危なくてこわいから、緊急事態でも停めたくない」と高速道路上では停車しないように配慮しているという投稿も見られ、高速道路上での停車の危険性を指摘するコメントもあります。

 さらに、「休憩なのか寝ているクルマもいるよね」「故障車かと思ったらスマホいじってた!それはダメだろ」など、不適切な使い方を目撃したという事例も投稿されています。

 高速道路上はSA/PAや料金所ゲートなど限られた場所のほか、警察から停車の指示があった場合などを除いて、ほぼ全域が駐停車禁止です。

 停車可能に思える場所であっても、他のクルマの迷惑になるだけでなく、事故を誘発する危険な行為になってしまう恐れもあるため、安易な利用は絶対にやめましょう。

 高速道路走行中は2~3時間に一度は休憩をはさむなど、トイレや眠気などドライバーの注意不足で停車せざるを得ない状況を作らないようにすることが大切です。

 また、クルマのメンテナンス不足で停車するといったことを避けるためにも、定期的な点検やメンテナンスを怠らないようにしましょう。

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