4代目となる日産新型「ムラーノ」が米国で発表されました。かつて日本でも販売されていたことがあるムラーノですが、最新モデルにはどのような特徴があるのでしょうか。
■日産が高級SUV「ムラーノ」を全面刷新!
日産は2024年10月17日、新型ミドルサイズクロスオーバーSUV「ムラーノ」を発表し、2025年初頭にアメリカとカナダで販売します。
ムラーノは2002年に北米市場向けのモデルとして誕生。先進的でスタイリッシュなデザインが注目を集め、日本をはじめ世界各国にも投入されましたが、2014年に登場した3代目からは日本での発売は行われていません。
今回、10年ぶりにフルモデルチェンジした新型ムラーノ(4代目)は、歴代モデルが培ってきたキャラクターをさらに進化。
デザインテーマである「エネルギッシュ エレガンス」をベースに、21インチのホイールや左右に広がったLEDテールライトに加え、専用2トーンカラーなどにより流麗でモダンな外観を実現しました。
内装は細部までこだわった素材を使用したほか、2つの12.3インチディスプレイや64色のアンビエントライティング、マッサージ機能付きのフロントシートなど、高級感あふれる仕上がりとなっています。
さらに、Googleビルトインを搭載し、車内の12.3インチのデジタルディスプレイに最新のGoogleマップをはじめとした、様々なアプリを直接表示することが可能です。
同システムは10スピーカーBOSEプレミアムサウンドシステムと連動し、キャビン全体に没入感のあるサウンドを提供します。
パワートレインは、レスポンスに優れた2リッターVCターボエンジンを搭載。最高出力241hp、最大トルク260lb-ftを発生し、従来モデルよりもトルクを20lb-ft向上させたことに加え、より魅力的なドライビングを実現するパドルシフトを搭載した9速ATと組み合わせました。
駆動方式は、前輪駆動または4WD(現地名:Intelligent All-Wheel Drive)をラインナップしており、専用チューニングが施された周波数感応型のダンパーと電動パワーステアリングによって、優れたハンドリングと乗り心地を両立しています。
新型ムラーノは、全方位運転支援システム(セーフティシールド360)を全モデルに標準装備し、すべてのドライバーに運転の安心感を提供。
さらに、「プロパイロット」(現地名:ProPILOT Assist)や「プロパイロット1.1」(現地名:ProPILOT Assist1.1)が高速道路でのスムーズな走行をサポートします。
また、フード部分を透過して前方を確認できる「インビジブル フードビュー」や、駐車時など真上から見下ろした様に車の周囲を表示する「インテリジェント アラウンドビュー モニター」といった、2種類のカメラ技術を新型ムラーノに初搭載しました。
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新型ムラーノは、2024年8月に発売した新型「キックス」、同年9月に発表した新型「アルマーダ」に続き、経営計画「The Arc」期間中に投入される3車種目の日産ブランドの新型車です。
そのため、米国仕様の新型キックスや新型アルマーダとの共通点も多々見られます。
まずコンパクトSUVの新型キックスとの共通点として挙げられるのは、フロントグリルのデザインです。「デジタルVモーション」と呼ばれる最新の日産デザインを装着し、近未来的な“顔”が特徴となっています。
一方、本格オフロードSUVの新型アルマーダとの共通点はメカニズムやインテリアにあります。
新型アルマーダに搭載される最新のカメラ技術を活用した「インビジブル フードビュー」や「インテリジェント アラウンドビュー モニター」といった先進技術を新型ムラーノに初採用。
加えてインテリアでは、通常のシフトレバーがなく、シフトスイッチを装備しています。
これは日産のミドルサイズミニバン「セレナ」に初採用されたスイッチタイプの電制シフトとほぼ同じもので、新型アルマーダや兄弟車の新型パトロールにも採用されており、今回新型ムラーノにも搭載されることになりました。
シフトレバーという突起物を排除したことで、センターコンソールはスッキリとした“ツルツル”のデザインにすることが可能。高級SUVとして先進的なインテリアを演出するのにも一役買っているようです。
また、64色のアンビエントライティングやマッサージ機能付きのフロントシートといったアイテムも、新型アルマーダに引き続き新型ムラーノにも取り入れられました。