欧州でトヨタが販売する商用車「プロエースシリーズ」の実車がイタリアで展示されました。そのなかでも「プロエースシティ」とはどのようなモデルなのでしょうか。
■全長4.4mの小型商用車「プロエースシティ」とは?
トヨタのイタリア法人は2024年10月17日(現地時間)、イタリア・ピアチェンツァで同日より開催されるイベント「T3(トラックタイヤトレーラー) EXPO 2024」に初めて出展しました。
そして、「プロエースシリーズ」の実車を展示。そのなかの1台「プロエースシティ」とはどのようなモデルなのでしょうか。
欧州では「トヨタプロフェッショナル」として、商用バン「プロエースシリーズ」が展開されており、小型から大型まで、さまざまな用途に適した商用車がラインナップされています。
日本の「ハイエース」のような位置づけのプロエースシリーズですが、このうちプロエースシティはコンパクトなモデルとして2019年4月に発売されました。
同車は当時のPSA(現ステランティス)との提携によってOEM供給されるバン(LCV:Light Commercial Vehicle)で、プジョー「リフター」やシトロエン「ベルランゴ」などの兄弟車にあたります。
ボディサイズは全長4403-4753mm×全幅1848mm×全高1800-1812mm、ホイールベース2785-2975mm。
全長は、トヨタのミニバンである「シエンタ」(全長4260mm×全幅1695mm×全高1695mm)と「ヴォクシー」(全長4695mm×全幅1730mm×全高1925mm)の中間のサイズ感です。
ラインナップには商用モデルのほか、5人乗りのショートモデルと7人乗りのロングモデル(全長4753mm)も設定されます。
基本的な内外装デザインは、OEM元のリフターおよびベルランゴなどと共通ですが、フロント周りを中心とした外装は独自の意匠を採用。
2024年に行われた改良でデザインが変更され、フロント下部に台形の大型ロアグリルを用いることで、力強い印象へと進化しました。
内装は、10インチタッチスクリーンの設定を中心にインパネが再設計され、メーターは液晶化、ステアリングも新デザインのものに変更されています。
シート配列および乗車定員は、1列2人乗り、1列3人乗り、2列5人乗り、3列7名乗りとし、乗用仕様の「プロエースシティヴァーソ」は、2列シートおよび3列シートを独立タイプにすることも可能です。
パワートレインは、1.2リッターガソリン/1.5リッターディーゼルに加え、バッテリーEVモデルも存在。エンジン車のトランスミッションは8速ATのほか、6速MT車も用意しています。
安全装備として、衝突被害軽減ブレーキなどの先進運転支援パッケージ「トヨタセーフティセンス」が標準装備。レーダークルーズコントロールやブラインドスポットモニターなども設定しました。
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イタリアでのプロエースシティの価格は2万5498ユーロ(約414万円)からです。