マツダが2001年に発表したコンパクトミニバン「シークレットハイドアウト」とは、一体どのようなクルマなのでしょうか。
■マツダが若者に向けた「斬新モデル」!
マツダは、2001年に開催された「第35回東京モーターショー」にて、斬新なミニバンのコンセプトカーを出展しました。
それは一体どのようなクルマだったのでしょうか。
そのモデルとは、5人乗りの5ドアコンパクトミニバンの「シークレットハイドアウト」。
同車は、若年層のユーザーがワクワクし、なおかつリラックスできる「隠れ家」のようなクルマをコンセプトに開発されました。
また、「シンプルで親しみや暖かみを感じるデザイン」「ディテールにこだわった手づくり感」「自分らしくコーディネートできるパーツ構成」も、開発時に重視されたテーマ。
そのためシークレットハイドアウトは、エクステリアとインテリアの両方とも、形状や素材、カラーリングを自由にカスタマイズできるという特徴を備えていました。
マツダは当時の若者のイメージとして、「自分のセンスをさりげなく主張する」「思い立ったらすぐ行動する」「ストレスから解放されて和みたいと思っている」の3つを挙げており、担当したデザイナーはこれを「現代の若者は、自分の好きなものに囲まれた空間を好み、形づくろうとする。そしてそれが自分の部屋であることが多い。また気の合う仲間といつもいっしょにいたがる」と解釈。
上記のイメージやコンセプトを、シークレットハイドアウトのデザインでとくに体現している箇所が、リアクオーターに取りつけられた“小さな窓”です。
車内からこっそり外界を覗けるこの窓は、“シークレットハイドアウト(secret hideout:秘密の隠れ家)”という車名にぴったりの装備でしょう。
また、ボディ左側にセンターピラーレス構造のフリースタイルドアシステムを採用し、多彩なシートアレンジを組み合わせることで、好きな場所でドアを開け放ち、リラックスできる空間を実現できる点も、コンセプトに則った特徴といえます。
そんなシークレットハイドアウトはパワーユニットに、最大出力89馬力を発揮する1.3リッター4気筒エンジンを搭載。
展示時のボディカラーは、イエローとシルバーのツートンカラーとなっており、センスの良いお洒落なデザインもあって注目を集めましたが、それから約23年が経過した現在も市販化される様子はありません。
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若者に向けた新しいコンパクトミニバンとして開発された、シークレットハイドアウト。
当時の若者の心理をよく分析して作られており、コンセプトカーでありながら凝ったシートアレンジを備えた、製作者こだわりの一台でした。