トヨタ「センチュリー」は日本国内でセダンモデルとSUVモデルが展開されていますが、海外にはミニバンタイプのセンチュリーも存在しています。一体どのようなクルマなのでしょうか。
■アルファードより大きなミニバンの「センチュリー」とは？
トヨタ「センチュリー」はオーナーが後部座席でくつろぎながら移動するためのクルマとして、そのラグジュアリーな体験が提供されてきました。
現行モデルとなる3代目（セダン）は2018年6月に登場したのにくわえて、2023年9月にはSUVモデルも追加され、これまでのセダンとは一線を画す大胆なデザインと機能性が特徴で、時代のニーズに応じた進化を遂げています。
そんななか、世界にはミニバンタイプのセンチュリーも存在しているのですが、一体どのようなクルマなのでしょうか。
そのクルマとは、中国で展開されているビュイック「センチュリー」です。
ビュイックは米国のゼネラルモーターズ（GM）が製造・販売するブランドのひとつで、中国国内ではGMと中国の上海汽車との合弁会社「上汽通用汽車（以下上海GM）」が展開しています。
そのなかでセンチュリーはビュイックMPV（多目的乗用車）ラインナップの最上級モデルとして存在しています。
ボディサイズは全長5230mm×全幅1980mm×全高1867mm、ホイールベースは3130mmで、トヨタで人気の高級ミニバン「アルファード」（全長4995mm×全幅1850mm×全高1945mm、ホイールベース3000mm）と比較すると全長と全幅が長く、堂々としたサイズ感です。
またホイールベースも130mm長く、これにより車内空間が一層広く快適に設計されています。
エクステリアは、ビュイックの最新のデザイン哲学を反映しており、特に逆L字型のヘッドライトと一文字型のテールライトが特徴的です。
また各所にメッキパーツは洗練されたデザインの強力なアクセントとなり、高級感を演出しています。
インテリアは、ラグジュアリーさを追求しており豪華な装備が満載です。
シートレイアウトはグレードによって3列シート6人乗り、3列シート7人乗り、2列シート4人乗りが設定されています。
特に2列シート4人乗り仕様では、1列目と2列目の空間が完全にセパレートされ、2列目側には32インチのスクリーンを設置。
まるでリビングルームのような快適な空間が広がります。
13リッターの冷蔵庫や流れ星を再現できるプラネタリウムも装備され、長距離の移動でも快適な時間を過ごせるよう工夫されています。
このような豪華な装備は、ビジネスユースだけでなく、プライベートでもゆったりとした時間を提供します。
また、注目すべき特徴として挙げられるのは特許取得済みの静音技術「Quiet-Tuning」です。
この技術は二層ガラスや静音タイヤ、BOSE社のANCアクティブノイズリダクションテクノロジーなどで構成されており、移動中も静かでリラックスできる環境を実現します。
これにより、乗員は外部の騒音を感じることなく、静粛な空間でくつろげます。
パワートレインは2リッターターボガソリンエンジンに48Vのマイルドハイブリッドシステムを組み合わせており、最高出力174kW（約237馬力）・最大トルク350Nmを誇ります。
トランスミッションは9速ATを搭載し、駆動方式はFFを採用しています。
グレードは臻享款（Premium）、七座蘊世版（Seven Seats Yunshi Edition）、六座蘊世版（Six Seats Yunshi Edition）、逸世版（Issei Version）、私家版（Private version）がラインナップ。
なお価格は、46万9900元（約1005万4400円）から68万9000元（約1474万2500円）です。