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軽自動車、買うなら「ターボ」「ノンターボ」どっちがいい? 街乗りでは「NA」で十分? だけどパワーは欲しい! 「初期投資&加速」“以外”に考えるべきこととは

くるまのニュース 2024年10月29日 9時10分

軽自動車の多くのクルマには「ターボエンジン」を搭載するグレードと、「自然吸気エンジン」を搭載するグレードの2パターンが用意されています。ターボエンジンにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

■軽の「ターボ車」必要? メリットは?

 軽自動車の中には「ターボエンジン」を搭載したモデルが多く設定されていますが、ターボエンジンにはどのような特徴があるのでしょう。
 
 また、ターボエンジンのメリットやデメリットとはどのようなものでしょうか。

 軽自動車は規格によって排気量が660ccに制限されていることから、出せるパワーにはどうしても限界があります。

 そこでパワー不足を補うのが「ターボ車」です。

 ターボ車は過給機の一種である「ターボチャージャー」が追加されたエンジンを搭載しています。

 ターボは排気ガスを利用してタービンを回し、圧縮した空気をエンジンに送り込む仕組みで、通常よりもエンジン内へ空気を送り込む量を増やし、燃焼を増やすことができます。これによって、パワーのある加速が可能となるのです。

 これに対し、ターボを搭載しない通常のエンジンは「NA(Natural Aspiration・自然吸気)エンジン」といい、「ノンターボ車」と呼ばれることがあります。

 ターボ車のメリットは、先述の通りノンターボ車よりもパワーがあることです。中国地方のダイハツディーラーの営業担当者に聞いてみると、次のような回答が得られました。

「ターボ車は『よく走る』というイメージです。ノンターボ車に比べてパワーがあるので、特に坂道や高速道路で乗り比べると、明確に違いが感じられるはずです。

 普通車から軽自動車に乗り換える方だと、排気量が下がる分ノンターボ車ではどうしてもパワー不足に感じられてしまうため、パワーのあるターボ車をおすすめしています」

 軽自動車の場合、急な上り坂や高速道路などではパワー不足でスピードが落ちてしまい、速度を維持するためにアクセルを「べた踏み」しなければならない場面があり、乗車人数や荷物の重さによっても影響を受けます。

 こういったパワー不足を感じる場面では、ターボエンジンを搭載したターボ車が圧倒的に活躍します。

 一方で、ターボ車はメリットばかりではありません。構造上仕方ないとはいえ、ターボチャージャーによる過給によってエンジンの燃焼が増えるため、燃費が悪くなる傾向にあります。

 ただし、近年ではエンジンそのものの技術向上や電子制御の進化によって、ターボ車とノンターボ車の燃費の差は小さくなってきていると言われており、気にならない程度まで抑え込まれています。

「ターボ車だと燃費を気にされる方も多いのですが、最近はほとんど差がないと言っていいレベルで、高速道路をあまり利用せず街乗りが多いなど、アクセルを踏み込む量が少ない乗り方であれば、より燃費の差が出にくいです」(中国地方のダイハツ販売店担当者)

■「維持費」「初期投資」にも違いが…

 また、ターボ車の場合はオイル交換などメンテナンスの頻度が高くなる傾向もあります。

 例えばダイハツでは、軽自動車のオイル交換は「1万kmまたは6か月」を目安としていますが、ターボ車の場合は「5000kmまたは6か月」が目安だといい、走行距離によってはメンテナンス費用がかかってしまうかもしれません。

 これはターボ車はノンターボ車と比べ、エンジン内部が高温になりやすいことに加え、エンジンオイルも熱の影響で劣化が早まり、オイルの作用である潤滑や冷却、洗浄、密閉などといった効果が減少するためです。

 オイル交換をしないと金属同士の摩擦が増え、大きな故障を招くため、特にターボ車では定期的な交換が必要になります。

 なお、軽自動車では普通車よりもエンジンオイルの容量が少なくなっていることが多く、オイル交換が増えるとはいえ、その差はわずかともいえます。

オイル交換などのメンテナンスも重要になる(画像はイメージ)

 そして、ターボ車の一番のデメリットが「車両本体価格の高さ」です。

 どのような車種でも機構が複雑になるターボ車のほうが数万~十数万円程度高く設定されており、これは中古車市場でもあまり変わりません。

 とはいえ、グレードの高いモデルにターボエンジンが採用されていることも多いため、単にターボエンジンが搭載されているだけでなく、安全性能が高くなっていたり、内装や外装に違いがあったりする場合もあり、一概に比較できません。

 先出のダイハツ販売店担当者も以下のように説明します。

「大きな違いがあるとすれば車両価格で、ターボ車のほうが10万円程度高くなっています。

 ただし、例えば『タフト』の『G』にはターボ車である『Gターボ』があり、車両価格はGターボのほうが12.1万円高いのですが、Gターボにはアルミホイールがガンメタリック塗装で、アダプティブクルーズコントロールがつくなど、ターボ以外の部分でも性能がいいと言えます。

 最終的には車両価格や乗り方、見た目や装備など、好みで選んでもらえればと思います」

※ ※ ※

 ターボ車は上り坂や高速道路をストレスなく走行できるパワーが魅力ですが、比較的平坦な地域や街乗りに特化した使い方など、クルマの使い方によってはノンターボ車でも十分な場合もあります。

 自身のライフスタイルやクルマの使い方も含め、どちらがいいか悩んでいる場合は、ぜひ販売店などに相談してみるといいでしょう。

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