マツダ「ロードスター」は、現行の4代目(ND型)がデビューから10年目に突入しています。次期型はいつ登場するのでしょうか。ロードスター開発担当者がその詳細を明かしました。
■マツダのファン感謝イベントにロードスターの開発者が登壇!
日本が世界に誇るライトウェイトスポーツカー、マツダ「ロードスター」。現行の4代目(ND型)は2015年5月のデビューからすでに10年目に突入しています。
通常ならそろそろモデルチェンジというタイミングで、マツダの開発担当者が次期ロードスターに関する最新情報について言及しました。
ロードスターは、初代(ユーノスロードスター)が1989年にデビューして以来、マツダが35年にわたってラインナップを続ける小型2シータースポーツカーの人気モデルで、歴代通算120万台以上を世界で販売しています。
現行型は4代目で、「魂動(こどう)」デザインを用いたワイド&ローなスタイリングに加え、初代の原点に立ち戻り軽量・コンパクトなパッケージングを特徴とします。
2024年1月下旬には現行型最大規模となる一部改良モデルが登場し、先進運転支援機能の追加やパワートレイン・操縦安定性などの性能向上、灯火類などのデザイン変更など、多岐にわたる改善を実施しました。
このような大規模な改良をおこなうことで、まだまだ現行型は進化を続けていくという姿勢を明らかにしたところです。
そんななか、2024年10月19日と20日、静岡県の富士スピードウェイでマツダのファン感謝イベント「MAZDA FAN FESTA(マツダファンフェスタ)2024 at FUJI SPEEDWAY」が開催されました。
会場では、初代デビュー35周年を迎えたことを記念した特別仕様車「ロードスター 35周年記念車」がサプライズ発表されています。
お披露目の場では、現行ロードスターの開発担当者であるマツダ 商品開発本部主査の齋藤 茂樹氏らによるトークセッションがおこなわれました。
35周年記念車については、独自の塗装技術を用いた「匠塗 TAKUMINURI」による「アーティザンレッド」を設定し、スポーツタンの内装とコーディネートするなど、こだわり抜いた「ヴィンテージモデル」だと説明します。
■現行ロードスター開発担当者が「“次期”ロードスター」について語った!
そしてセッション内では、司会進行を務めるモータージャーナリストの竹岡 圭さんが、気になる「次期ロードスター」について齋藤氏へ質問。
その場にいたロードスターファンからの大きな期待がかかるなか、齋藤氏は現在の状況を明かしました。
すると「まだです。全く何もやっていないんですよ、NEXT(次期型)については」と、あっさりした答えが。
また、あくまでも具体的な話ではないとしつつ、次期型ロードスターが目指す方向について次のように話します。
「これから先、環境規制対応や安全要件がますます厳しくなるなか、今まで35年間、ロードスターが守り続けてきた世界観は、絶対に外さないように進化させていかなければいけないと思っています。
具体的には、『誰もが乗って楽しいクルマ』『軽快』『アフォーダブル(手ごろさ)』といったところです。
絶対にそのようなクルマになると思いますので、ここは安心していただいて良いです」
そして齋藤氏は最後に「NEは当分来ないので、今のNDを楽しんでいただけたらなぁと思います」とまとめました。
※ ※ ※
クルマの開発には数年を要します。特にロードスターは専用パーツも多く、調整に要する期間は長いと思われます。
齋藤氏の話をそのまま素直に受け止めるとすれば、少なくとも1、2年後の2025年や2026年に新型ロードスターが登場することはないということになります。
ただ、マツダを象徴するスポーツカーだけに、「ジャパンモビリティショー」などのモーターショーで、次期型を示唆するコンセプトモデルを先行出展する可能性は大いにあります。
今後の動きもしっかりと注目しておく必要があるでしょう。