アクティブライフを送る女性が選んだのは、フルサイズSUVのハマー「H2」でした。なぜH2に辿り着いたのか、その魅力と苦労話を聞いてみました。
■巨大SUV「ハマー」を運転する女性はどんな人?
近年は、性別を問わず誰もが自由な自己表現を楽しむ時代となっており、自分のしたいことを行動に移してアクティブな生活を送る女性も増えています。
そして、そんな活動的な生き方をする女性たちの中には、「アメ車」のような存在感の強いクルマを愛車に選ぶ人が少なくありません。
今回、まさにそのようなアクティブライフを送る女性スノーボーダーが選んだのが、ハマー「H2」。
同車はすでに生産終了から12年以上経過している巨大なフルサイズSUVですが、一体なぜH2をなぜ選んだのか、その魅力や実際に乗って分かった苦労などを聞いてみました。
まずは、ハマーのH2の概要についておさらいします。
1990年代、米国で軍事車両などを手掛けるAMゼネラルが、1992年に軍用車両の「ハンヴィー」を開発します。
このハンヴィーを、当時のハリウッドスター アーノルド・シュワルツネッガー氏が乗りたいと要望したことから、民生版(一般ドライバー向け)の開発が進められ、GMが販売窓口となって販売されたのが、“ハマー”へとブランドネームを変更して誕生した「H1」でした。
同車は排気量6599ccのV型8気筒ディーゼルエンジンを搭載し、ボディサイズは全長4686mm×全幅2197mm×全高1956mmという超巨大SUV(というより軍用車)。
開発コンセプトから考えれば当然のことですが、あまりの燃費の悪さと街乗りにおける実用性の乏しさに、ハマーブランドにおける次世代モデルの登場が求められました。
そこでGMは、お抱えブランドであるシボレーのフルサイズSUV「タホ」をベースに、新型モデルを開発。
H1のイメージを踏襲しつつも、良好な居住性と歴史あるSUVの機構を採用することで販売力を高めたのが、今回取り上げるH2になります。
とはいえH2のボディサイズも、全長5171mm×全幅2062mm×全高2012mmと巨体となっており、重量は約3tにも到達。
パワーユニットは6000ccのV型8気筒という超弩級の排気量のガソリンエンジンを搭載します。
これにより、一度見たら誰もが忘れない圧倒的な存在感を放ち、さらにボディをストレッチしたリムジン仕様や、フルエアロ、ガルウィング、エアサスを組み合わせたカスタム仕様なども多かった、非常に印象的なクルマです。
そんなモンスターSUVを、実際に所有し、自らハンドルを握って運転していた女性がいます。
それが、無地の磁器に絵を描くなどデザインを施しオリジナルの磁器を生み出す「ポーセラーツ」のサロンを運営し、冬になるとスノーボーダーとしてイベントにも出演する、まさにアクティブライフを絵に描いたような女性のSAYAKAさんです。
■大好きなエキゾーストだが、深夜には気をつかう場面も!?
彼女はスノーボードを極めるためなら長野県に居を移すほどの行動派で、現在は国産SUVに乗り換えたそうですが、もともとアメ車のスケールの大きさと野太いエンジン音、そしてアメリカンらしさ全開のデザインに惚れ込んだそうです。
「エンジンをかけたときのV8サウンドは、国産車では味わえないワクワク感がありました。インテリアもカッコよく、サイズには慣れが必要でしたが、もともと父がクルマ好きだったこともあり、私自身も運転が大好きなので、H2が運転しにくいとはあまり思いませんでした」(SAYAKAさん)
ただし、購入したH2は2005年式と、かなり前のモデルだったこともあり、やはり故障は多かったのだとか。
また、アメ車好き女子は燃費をほとんど気にしないそうですが、それでも燃料を入れる回数と費用は確実に多かったそうです。
「大好きなV8サウンドはやっぱりかなり大きいので、周囲への迷惑を考えて、あまり深夜に帰宅しないよう気を付けていました。ただでさえ大きくて存在感がありすぎるので、近所迷惑にだけは注意していました」(SAYAKAさん)
それでも同乗した友人たちが喜んでくれたことや、唯一無二の運転感覚を持つH2が大好きだったそうです。
ただ、これだけの大排気量ですので、通常の乗用車登録ですと毎年の税金だけで10万円オーバー。
そのため大型トラックと同じ「1ナンバー(普通貨物自動車)」登録となり、毎年車検を受けることになりました。
しかし車検費用に整備費用を合わせると、やはり維持にはかなりのお金と忍耐が必要だったとのことです。
「結婚を機に実用的な国産SUVに乗り換えたのですが、またクルマ好きの血が騒いでしまい、ガンガン走れるクルマを予約して乗り換える予定です」(SAYAKAさん)
ちなみに次に予約したのは、トヨタの本格オフローダーである新型「ランドクルーザー70」。
納車まで数年かかりそうですが、さすがアクティブな女性らしく、再び選んだクルマもかなり通好みとなっています。
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ハマー H2は、今でもその存在感と排気量の大きさで周囲を圧倒する独特のオーラを放ちます。
フルサイズSUVのパワーと大きさには、燃費や経済性だけでは計れない魅力があるといえそうです。