街中で運転していると車線変更と同時にウインカーを出している人がいますが、これは良いのでしょうか。また中にはウインカーを出さない人も。ウインカーは正しいタイミングで利用しないと交通違反になることもありますけど、知っていますか。
■ウインカーは正しいタイミングで利用しないと交通違反になることも
進路変更の際に義務付けられているウインカーですが、誤った使用方法は道路交通法に違反するケースも生じます。
ウインカーの正しい使い方とはどのようなものなのでしょうか。
クルマで走行する際、進行方向をまわりに知らせる装備がウインカーです。
公道を走行する車両(2輪車、原付含む)にはウインカーの装備が義務付けられており、もちろん正常に作動することが原則です。
最近のクルマはLEDを使用したウインカーが多いため、デザインの自由度が増しましたが、灯火の色や取り付け位置などは、道路運送車両で定められています。
そして、ウインカーの使用方法においては道路交通法で規定されており、右左折の場合は交差点の30m手前から、車線変更の場合は進路変更をする3秒前にウインカーを作動させなければなりません。
ではそれよりもギリギリのタイミングでウィンカーをつけた場合は何かしらの罰則はあるのでしょうか。
ウインカーの利用方法について警視庁の交通相談コーナーの担当者は以下のように話します。
「もしウィンカーを出し忘れて直前、もしくは3秒前、30m前からウィンカーを出さずギリギリで点灯させる後出しウィンカーを行なった場合は合図不履行違反に当たる可能性があります。
また、信号などでしばらく一時停止する場合でもウィンカーは曲がるまでつけたままにしておいてください」
なお、合図不履行違反で検挙された場合は、違反点数が1点、反則金は大型車7000円、普通車6000円、二輪車6000円、原付5000円で、もしくは罰金5万円以下の罰則に問われることになります。
さらに前出の担当者は「最も大事なのは事故を起こさないことで、そのためにも出し忘れた場合でも気づいたらすぐにウィンカーをつけてください」と付け加えていました。
また、近年のウインカー事情としては、ワンクリックで3回から5回程度点灯する「ワンタッチウインカー」の普及が進んでいます。
ワンタッチウインカーは、ウインカーの戻し忘れがないといったメリットが得られるため、スムーズな車線変更やウインカーの出しっぱなしによる事故防止に繋がります。
しかし、交通状況によってはウインカー消灯後の車線変更に繋がるため、周りのクルマからは強引な割り込みだと受け取られる可能性があります。
また、車線変更時にはウインカーの点滅が維持されていることを確認してからおこなわないと、前述の合図不履行違反に抵触する恐れがあるので注意が必要です。
また、ワンタッチウインカーはSNSなどにおいてもしばし議論されていて「ワンタッチウインカーは点滅時間が短くて使いにくい」や「自分のクルマは3回点滅だけど、点滅中に車線変更できない」など、使い勝手に疑問が残るコメントが見受けられます。
一方で「自分はトヨタ車だけど5回点滅なので安心」や「ウチのスバル車はワンタッチウインカーの設定有無ができるから便利」など、年式や車種により違いもあるようです。
※ ※ ※
近年のクルマのウインカーは見た目もカッコよくなり、新たな機能も増えつつあります。
ですが、事故を起こさないためにも、周りの交通に対し余裕を持って明確な意思表示をすることが一番大事だといえるでしょう。