2023年に登場した現行「プリウス(60型)」も、だいぶ街で見かけるようになりました。スタイリッシュなデザインで狙っている人も多いでしょうが、購入するなら新車・中古・サブスク「KINTO」のどれがいいのか検証します。
■スタイリッシュになった「プリウス」
2023年に登場したトヨタ「プリウス(5代目)」は、さすがに売れているだけあって、街で見かけることも増えました。
これまでプリウスのイメージを払拭するスタイリッシュなデザインは、ハイブリッドという特徴を抜きにしても欲しくなるクーペスタイルで、購入を検討している人も多いでのではないでしょうか。
ただ、まだまだ新車の納期まで時間がかかる現在、それでも新車を狙うべきか、すぐに乗れる中古車がいいのか、それともサブスク「KINTO」で買うべきかという選択肢があります。
どの方法が一番いいのでしょうか。
世界初の量販ハイブリッド車として1997年に誕生したプリウスですが、初代はコンパクトセダン、2代目からは5ドアのファストバックスタイルを採用しています。
2023年に登場した5代目プリウスはイメージを方向転換。燃費至上主義からスタイリッシュでロー&ワイドなクーペ風のスポーティなデザインに一新されました。
「ハンマーヘッド」デザインのフロントマスクは、新しくなった「クラウン」に通じる新時代のトヨタデザインを採用し、先進的な雰囲気も感じられるもの。
パワートレインは1.8リッターハイブリッドと、大幅に出力が向上した2リッターハイブリッドを用意。さらに2リッタープラグインハイブリッドもラインナップしています。
では、新車の納期はどれくらいなのでしょうか。
トヨタ系ディーラーのセールスマンによると、2024年10月初旬時点では半年以上はかかるとのこと。それでも発売当初は2年待ちとされていたことから、納車遅れは徐々に解消されてきているようです。
トヨタのサブスク「KINTO」はどうでしょうか。ボーナス併用なら月額2万円以下(均等に割れば4.5万円前後ですが)というマジックに惹かれる部分はあります。しかもKINTOでしか入手できない1.8リッターハイブリッドの「U(unlimited)グレード」も存在します。
また、新車の納期が早まったことにともない、高騰しいていた中古車価格は、純粋に年式やグレードに応じた価格に落ち着きつつあります。
とはいえ、納車から1年未満の新古車状態のものが多く、まだ高い印象はありますが、選択肢のひとつになり得るのは嬉しいことです。
現行プリウスでおすすめの購入方法について自動車販売に携わるT氏に聞いてみました。
「新車がいいのはもちろんですが、納期や諸費用などを考慮すると、中古車も捨てがたいです。
新車の場合は、ベースグレードの『G』より上級版の『Z』が数年後を考えると最終的には満足できると思います。
また、降雪地帯に住んでいるのでなければ、2WD(FF)で十分だと思います」
中古車でも装備が充実した「Z」グレード狙いがおすすめとのこと。また中古車市場では主にビジネス利用向けの「X」グレードもすでに流通しはじめていますが、インテリアも殺風景で、装備も割り切ったもの。
300万円を切る値段で販売されているのは魅力的ともいえ、早く安く現行モデルに乗りたいのであれば逆に狙い目と言えます。
もっとも興味深いのがKINTO専用の「U」グレード。通常は後付けしにくいメーカーオプションの装備を、「アップグレードレディ設計」により、ハード&ソフト両面で後付けすることが可能というのがポイントです。
ソフトウェアのアップデートはもちろん、「Toyota Safety Sense」の機能拡張やディスプレイの大型化などもできるというのは、「長く乗りたい、でも初期費用は抑えたい」という人には適しているでしょう。
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2024年10月にプラグインハイブリッド車(PHEV)の新グレードが追加されました。
PHEVは、これまで上級グレードの「Zプラグインハイブリッド」(460万円)のみの展開でしたが、新設定された「Gプラグインハイブリッド」は390万円というリーズナブルな価格を実現。
外観は、Zプラグインハイブリッドに準ずる上質なデザインを採用する一方で、内装・装備はハイブリッド車のエントリーグレード「Gハイブリッド」と同様の、必要十分な装備や機能を備えた仕様とすることで価格を抑えています。
補助金が交付されるとさらに安く購入することができるため、Gプラグインハイブリッドに注目が集まっています。