2024年10月27日にトヨタとヒョンデはコラボレーションイベント「Hyundai N x TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL」が韓国で開催され、そこには「AE86 H2 Concept」が会場に展示されました。
■「AE86 H2 Concept」って?
トヨタは、見た目は普通のクルマながら中身は世界でも珍しいパワートレインを搭載する「AE86 H2 Concept」を実車展示しました。
その展示された場所は韓国。なぜ韓国で展示されたのでしょうか。
AE86といえば、ハチロクの愛称で世界的に人気のモデルです。
元々は1983年に登場した「カローラレビン」「スプリンタートレノ」の型式名AE86がその名の由来です。
漫画やアニメの「頭文字D」などの影響もあり、いまでもクルマ好きの間から注目されています。
そんなAE86ですが、「東京オートサロン2023」にTOYOTA GAZOO Racing(トヨタ)は2台のAE86を公開しました。
1台は「AE86 H2 Concept」で水素エンジンを搭載するモデル。
もう1台は「AE86 BEV Concept」となり、エンジンの変わりにバッテリーとモーターを搭載した電気自動車です。
「AE86 BEV Concept」に関しては、最近では様々な場所で展示されるほか、最近ではサブスク「キント」の企画でレンタルも可能になっています。
一方のもいくつかのイベントで展示されてきましたが、今回新たに登場したのは韓国です。
2024年10月27日に韓国でトヨタとヒョンデはコラボレーションイベント「Hyundai N x TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL」が開催され、その会場に展示されました。
「AE86 H2 Concept」のベース車両は「スプリンター・トレノGTアペックス(後期型)」。
見た目はフロントリップスポイラー(前期用)やサイドステップ、足元にはワタナベアルミホイールを履かせるなどAE86ではわりかし定番のカスタマイズとなっています。
なおボディサイドにはブルーの文字で「H2」と「水素エンジン(実験用)」のステッカーが貼られており、頭文字Dに登場するAE86をオマージュしているようです。
なおこの「AE86 H2 Concept」は、スーパー耐久でも水素エンジンを鍛えてきたGRCompanyが担当。
ベース車のレストアと同時に水素エンジンへのコンバートを行っています。
パワートレインは1.6リッターエンジン(4A-GE)をベースにインジェクターやプラグ、燃料タンク&供給システムを水素エンジン用に変更。
水素タンクは、燃料電池車「ミライ」用の燃料タンク(2本)はカーボン製キャリアで覆って、ラゲッジルームの格納されています。
ただし、水素タンクは法律で「車室外」に取り付ける必要があるためフロアの一部が加工されており、室内と燃料タンクは遮断されています。
そんな「AE86 H2 Concept」を見た現地の韓国人男性は「AE86は昔から憧れのクルマでした。そのクルマが水素で走るというのは驚きです」と語ります。
また別の韓国人男性は「ハチロクといえば、韓国でも有名なクルマです。コンディションが良いのが凄いです。また水素で走るというので1度どんなものか乗ってみたいです」と話してくれました。
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なお「AE86 H2 Concept」の隣には、スーパー耐久でも走る水素エンジンを搭載する「GR COROLLA H2 Concept」も展示され、カーボンニュートラル&モータースポーツにおける水素社会の選択肢を提案。
またヒョンデも水素の未来の方向性を提示する燃料電池車「N Vision」を展示しました。