いすゞのフィリピン法人は、マニラで開催の第9回「フィリピンインターナショナルモーターショー」で、ピックアップトラック「D-MAX」2台を展示しました。
■「2階建て」の本格キャンピング仕様
いすゞのフィリピン法人は、2024年10月24日から4日間、マニラで開催の第9回「フィリピンインターナショナルモーターショー」(PIMS2024)にブース出展を行い、ピックアップトラック「D-MAX」2台を展示しました。
このうち1台はキャンピング仕様にカスタマイズされています。
いすゞ「D-MAX」は貨客兼用のピックアップトラックで2002年に登場しました。日本では販売されていませんが、主に欧州、中東、アフリカ、中南米、オセアニアなど100か国以上の国と地域で展開するグローバル戦略車となっています。
フラッグシップSUVの「MU-X」とはプラットフォームなどを共通しており、堅牢なラダーフレームの採用により、高い信頼性と悪路走破性能を確保しています。
現行型は2019年10月に登場した3代目で。従来からの高い耐久性や走破性、堅牢性に加え、存在感のあるエクステリアや上質な内装を採用することで、ピックアップトラックのアッパーセグメントモデルの立ち位置を強めています。
フィリピン仕様車では、前年10月のタイ仕様車の大幅改良に続いて2024年6月に改良モデルが発表され、デザインの一新や先進機能の強化を図っています。
エクステリアは新デザインのLEDヘッドライトやエッジの立ったV字型グリルを装備することで、押し出しの強いイメージへと変更。テールランプも同様にアイコニックなスタイルのものを装着し、存在感を高めました。
一方でインテリアはステッチや加飾をあしらってさらに高級感のあるものとしたほか、日本の折り紙をモチーフにした意匠を取り入れるなど、モダンで洗練された仕立てとしています。
上級モデルではレザー内装やアンビエントライト、光沢の加飾パネルを装着し、ピックアップトラックのセグメントを超えた豪華なものにまとめています。
先進運転支援は、最新の3Dステレオカメラを採用し、検知精度を高めた衝突被害軽減ブレーキをはじめ、インテリジェントアダプティブクルーズコントロール、リアクロストラフィックアラート、車線逸脱防止支援などのADASパッケージを搭載。
タイ仕様のパワートレインは1.9リッターもしくは3リッターの4気筒ディーゼルターボエンジンを採用し、6速AT・6速MTを用意。駆動方式はFRまたは4WDが設定されています。
ボディはベーシックな2ドアのシングルキャブと、シート後部にスペースを設けたエクステンドキャブ、4ドアのダブルキャブを用意しています。
ボディサイズはダブルキャブで全長5020-5265mm×全幅1810-1880mm×全高1695-1810mm、ホイールベースは3125mmです。
フィリピンでの価格は93万8000ペソ(約247万円)から194万5000ペソ(約512万円)に設定されています。
今回のPIMS2024では、D-MAXのうち最上級モデル「LS-E 4×4」に加え、カスタマイズされた「オフロード エディション」が公開されました。
オフロード エディションでは、フロントフェイス全体を覆うTJM製スチールバンパーやサイドステップ、専用リアバンパー、17インチオフロードホイール×ニットー製オフロードタイヤを装着。シュノーケルも装備し、悪路性能および渡河性能を大幅に強化しました。
さらに荷台にはマンレイブランドの「キャノピーキャンパー」を搭載。キャノピーキャンパーはキャノピー自体にも居住スペースを設けていますが、ルーフにはポップアップ式テントも備え、就寝スペースを2階建て構造のように展開することができます。
さらに200Ahリチウムバッテリーや85リットルの水タンク、ポータブルエアコン、270度オーニング、ポータブルシャワーも備え、キャンピングカーとしての利便性も高めています。
なお、このオフロード エディションの市販化などは発表されていません。
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今回のPIMSのいすゞブースでは、D-MAXのほか、MU-Xの最上級モデル「エグゼクティブ エディション」が初公開されたほか、現地で展開している小型商用車「トラビズ(Traviz)」などが展示されました。