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近畿道が超便利に!? 進行中の「淀川北岸線」計画のスゴさとは すでに一部は開通済み!? 夢の都市計画道路どこまで進んだのか

くるまのニュース 2024年11月1日 7時40分

大阪市内で「淀川北岸線」という都市計画道路が整備中です。完成すれば一体どう便利になるのでしょうか。またどこまで整備が進んでいるのでしょうか。

■阪神高速とは別に進む道路プロジェクト

 大阪市内で「淀川北岸線」という道路が整備中です。
 
 阪神高速「淀川左岸線」やその側道「淀川南岸線」に名前が似ていますが、また別の都市計画道路です。
 
 完成すれば一体どう便利になるのでしょうか。またどこまで整備が進んでいるのでしょうか。

 淀川北岸線は、その名のとおり淀川の北側を東西にむすぶ道路です。

 JR京都線より海側は「淀川通」として内陸部を走ります(堤防付近は整備対象ではない)が、上流側は堤防に沿って、東淀川区の神崎川分岐点あたりまで伸びる計画になっています。

 昔からある部分、一部だけ先にできた部分、暫定開通した部分、現在進行形で整備中の部分が入り乱れていますが、最終的には「淀川に沿って大阪市をまっすぐ東西移動できる」ようなネットワークを構築します。

【淀川通】

 終戦後すぐに整備された部分です。十三方面から東進してきた淀川通が柴島1丁目でクランク状に折れ曲がり、淀川北岸を進みます。

 東淡路で北東に向きを変え、淀川から離れて、上新庄方面へ向かっていきます。井高野車庫まで向かう大阪市バスの老舗路線「93号系統」の経路にもなっています。

【菅原工区】

 淀川通は東淡路で向きを変えますが、そこから分岐して、引き続き淀川北岸を進んで「菅原城北大橋」のたもとまでつなぐ1.2kmの区間が「菅原工区」として、事業進行中です。2020年に暫定2車線で完成し、国道479号(内環状線)へショートカットでつながることとなりました。

 最終形は、総幅員22mの4車線道路になる計画です。現地では大半の区間が用地取得済みで、空中写真を見ると4車線の完成形の概形をうかがうことができます。

 ここが完成すれば、上新庄生野線(城北筋)と交差する菅原2丁目の混雑を気にせず、十三・新大阪方面から立体交差で豊里方面へスムーズに抜けることができるようになります。

■まだある「ほぼ完成形」の区間!?

【菅原城北大橋~国道479号】

 事業化されていません。「道路整備プログラム」2026年ごろまでに新規事業化をめざす工区にもリストアップされていません。

 ここには2車線の堤防道路と、堤防脇の2車線道路が通っています。その堤防脇道路も途中で北東へ向きを変え、国道479号まではクルマ1台ギリギリの路地でしかつながっていません。

近畿道(画像:写真AC)。

【国道479号~摂津市内】

 国道479号東側は、大道南2丁目まで都市計画幅が確保されており、いかにも「ここに都市計画道路が作られるんだな」とわかる状況です。

 ただ暫定開通のままで、最低限の2車線スペース以外はフェンスでふさがれています。

 ここは土地区画整理事業が行われたところで、将来を見越して先行で完成形幅が確保された事情があります。長らく中途半端な状況で放置されていることから、2024年3月の大阪市議会でも「何かうまい利活用方法は無いのか、検討していきます」と話題になったばかりです。

 そこから先は完全に未開通部で、最終的には神崎川も越えて摂津市内の堤防道路「正雀一津屋線」につながる、という構想もありますが、まだ本格的な検討は始まっていません。

 大阪市としては、近畿道・中央環状線に乗りたいクルマにとって、府道16号「大阪高槻京都線」をのぞくと東淀川区内にまともな道路がほとんどなく、狭い生活道路を抜け道通過する交通だらけで危ない状況を是正する手段としての役割を、淀川北岸線に期待しています。

 そのためにはまず「道路整備プログラム」にリストアップして事業化の意思表示をする必要があります。新たな10年計画への更新時期が近づいているなか、今後の動向に注目です。

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