「東京オートサロン2025」に向けて日産愛知自動車大学校はあるカスタマイズモデルを製作しています。
毎年1月に開催される「東京オートサロン」、2月に「大阪オートメッセ」は、クルマ好きが注目するイベントです。
ここでは、自動車メーカーやチューニング&カスタマイズメーカー、さらには自動車専門学校などが新型車、カスタマイズモデルなどを展示します。
そんな出展者のひとつに、日産愛知自動車大学校(以下愛知校)があります。
日産は、全国各地に自動車専門学校を展開しています。北の栃木校から横浜校、愛知校、京都校、そして愛媛校という全5校が存在しており、愛知校はそのひとつ。
愛知校には、一級自動車工学科、自動車整備科、自動車整備・カーボディマスター科、自動車整備・マスターメカニック科、自動車整備・トータルマスター科というコースがあります。
そのなかで、カスタマイズモデルを製作するのはボディマスター科です。
ボディマスター科は、カスタムだけを学ぶだけではなく3年コースにおいて、最終の1年で通常の板金・塗装技術を身に付ける学科。
なお担当者よれば「(ボディマスター科は)通常の板金や塗装が出来なければ意味がない!あくまでも職業として実践で働ける・活かせる技術を学ぶ」というこだわりがあるといいます。
最近では東京オートサロン2023に、「セレナ もくもくキャンパー」を展示。
その特徴は、フロントに「セドリック(Y33)」のヘッドランプを加工して装着するほか、ワンオフバンパーやフード、グリルを採用。
さらには「ラフェスタ(B30)」のガラスルーフを移設し、ルーフキャリア、リアラダーに加えて「はね上げ式右リアドア」を採用するなど個性的な見た目となっていました。
そして、新たに東京オートサロン2025に向けて、今回30期生となる学生が製作するのは「ブルーバードマキシマ(PU11)」をベースとしたもの。
カスタマイズターゲットは「20代前半で、クルマ&ドライブが好き」な人としています。
そして車両テーマは「SUVが人気な現代に日産の特殊なセダン車でセダンの良さを知ってもらう」、「センターピラーがないことによる解放感を体感してもらいたい」、「古き良き日産のセダンを現代の人たちにカッコいいと思ってもらいたい」だと言います。
現在製作しているブルーバードマキシマは、ボディカラーとして日産の本拠地である神奈川県の茅ヶ崎の海をイメージした濃い青「オーロラ フレア ブルーパール」を採用。
デザインにおいてフロントは、角ばったボディーを生かしつつワイドボディー化、日産のVモーショングリルを意識したものにするといい、特徴としては「張り出しているが程よいリップスポイラー」を装着するようです。
サイドではシンプルな形でオーバフェンダーに馴染ませつつベース車の面影を残しつつ、サイドステップを追加。さらには前後フェンダーとの流れを意識することで空力を活かし、よりレーシングカーらしさを表現させるといいます。
リアに関しては、フェンダーダクトを採用することで空力効果とドレスアップ効果を出しつつ、リアディフューザーの効果をさらに高めるために整流効果のあるダックテールも採用。なおステンレス製大口径マフラーを製作し、排気効率の向上も狙うとしています。
インテリアについては、日産独自のセンターピラーレスを生かしたロールバーを製作するほか、ハンドルを社外品に交換することでスポーティーな印象に仕立てるようです。
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この愛知校によるカスタマイズモデルの製作は10月1日から開始されており、いままさに製作の真っ最中です。
現在の製作状況について担当者は次のように話しています。
「今回使う車両は37年前製造の古いクルマ、燃料タンクの中は腐ったガソリンが溜まり燃料を送る事ができない状態です。
掃除のやりようが無い為、真っ二つにして掃除する事を決断しました。
見事に真っ二つにして中をきれいに掃除と防錆処理を行いました。
またエアロパーツの造形も行ってきましたが、ボディサイズで迷走中で『なんかクルマが、でかくな~い!』と目指すラグジュアリー&スポーツには程遠く、メンバーみんなで計画の見直し中です。
どんなクルマが出来るかご期待ください」