マツダが新型「CX-80」を発表しました。マツダといえば内外装の洗練された美しさが大きな魅力ですが、果たして車中泊向きのクルマといえるでしょうか。車中泊で日本一周をした筆者（黒木美珠）が、「CX-80で車中泊をするなら？」という視点でその実力をレポートします。
■純正アクセサリーの「マット」が絶品だった！
マツダは、新世代ラージ商品群の第二弾として、日本仕様の新型「CX-80」を発表しました。同じラージ商品群の「CX-60」と比較して全長が伸びており、3列シートを備えたレイアウトが特徴です。
従来の2列シートSUV「CX-5」と3列シートSUV「CX-8」の関係と同様、ファミリー層や多人数での使用を重視したモデルといえます。
新型CX-80のセカンドシートは、使いやすさにこだわった3タイプから選択可能です。
座席間に大型のセンターコンソールが設置された「セパレートタイプ」、コンソールがない「ウォークスルータイプ」、そして3人掛けの「ベンチシートタイプ」です。
用途に応じて選択肢が広がっており、乗車ニーズに合わせて選ぶのが良いでしょう。
さらにシートのカラーバリエーションや素材も豊富で、ナッパレザー4色、レザー2色、クロス1色の全7種類が用意されています。
好みに合わせたコーディネートが楽しめるのも新型CX-80の魅力のひとつです。
新型CX-80の室内寸法は、長さ（※インパネから荷室端までの寸法）2650mm×幅1550mm×高さ1233mm（「Premium Sports」／「Premium Modern」は高さ1211mm）で、CX-60の長さ1910mmに比べて室内長が大幅に広くなっています。
2列目と3列目のシートを倒すと奥行きのある空間が広がり、スキー板のような長い荷物を載せるのにも十分なスペースが確保されます。
ここからは、新型CX-80の車中泊性能についてお伝えします。
筆者が新型CX-80の試乗会に参加した際、展示車両（ベンチシート車）に純正アクセサリーのベッドクッションが装備されていたので、実際に体感してきました。
2列目と3列目のシートを倒しフラットにした状態で、その上にベッドクッションが敷かれています。
マットの長さも十分で、身長175cmの筆者が寝そべっても前後にゆとりがあり、185cmほどの方でもゆったりと横になれる広さがあります。
このマットレスには難燃性素材が使われており、安全性にも配慮されています。
肌触りは滑らかで、表面は少しだけ沈み込む程度の硬さ。
折りたたんで収納したときのサイズは幅310mm、長さ510mm、厚さ254mmとコンパクトに畳め、ラゲッジスペースにも収まります。
また6つ折りのうちワンブロックが外せるようになっており、外したマットを枕代わりに使用することもできるでしょう。
注意点としては、そもそもセカンドシートがセパレートタイプやウォークスルータイプでは使えないというところ。
車中泊を想定しているなら、3人掛けベンチシート車がマストの選択となります。
純正アクセサリーのベッドクッションは1枚4万700円、2枚で8万1400円です。
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新型CX-80は、美しさに加え内外装の質感に優れたバランスが実現された一台です。マツダらしいこだわりが随所に感じられ、まさに極上のSUVが誕生したといえるでしょう。
グレードごとにシートレイアウトや素材も多彩に展開されているので、販売店で実車をチェックしてじっくり吟味することをオススメします。