NA(自然吸気)エンジンをオープンエアで楽しめる魅力を持つマツダ「ロードスター」ですが、かつてターボモデルが存在していました。一体どのようなクルマなのでしょうか。
■NAが基本のロードスターにターボモデルが存在した!
マツダ「ロードスター」といえばNA(自然吸気)エンジンを搭載するクルマです。
NAエンジンならではの軽やかなレスポンスとフィーリングを、オープンエアで楽しめることこそ、ロードスター最大の魅力といえるでしょう。
そんなロードスターに、かつてターボモデルが存在していました。
一体どのようなクルマなのでしょうか。
そのクルマとは「ロードスターターボ」です。
同車は2代目ロードスター(NB)の派生モデルとして2003年12月に発売されました。
特徴はやはり「エンジンのターボ化」です。
搭載されているBP-ZET型エンジンは、1.8リッターのBP-ZE型にインタークーラー付きターボを追加したモデル。
最高出力172ps、最大トルク21.3kgmを誇り、ベースよりも最高出力は27ps、トルクは5kgm近くアップしました。
なおトランスミッションには6速MTが組み合わされ、駆動方式はFRとなっています。
その後、通常のNAエンジンモデルは2000年にマイナーチェンジが施され、最高出力が160psへと引き上げられましたが、それでもロードスターターボの方が最高出力では上回っていました。
また、エンジンが強力なものへと変更されたことに伴って、足回りも同時に強化されました。
ダンパーはビルシュタイン製に変更され、ローダウンサスペンションも専用チューンのものを装備。
前後のスタビライザーも強化されました。
くわえて、クラッチやトランスミッションも強化され、ドライブシャフトとプロペラシャフトもターボエンジンの力強さに耐えられるよう仕様が変更されています。
さらに、トルクセンシティブLSDが追加されていることも特徴です。
そのほか、エクステリアにはアンダースポイラー、インテリアにはシルバーメーターパネルといった専用パーツが備えられていました。
そんなロードスターターボですが、販売台数は350台限定とかなり希少なモデル。
価格(消費税込、以下同)は257万円と、ベースモデルと比べて20万円前後しか変わらないという破格の値段設定でした。
実際に2024年11月時点での中古車市場では、150万円台から430万円台で販売されています。
なお、ロードスターターボは、2代目に設定されたロードスターターボのみで、以降のモデルでは登場していません。
なかなか街中では見ることがない、レアな1台なのです。