スズキは、イタリア・ミラノで2024年11月5日(現地時間)から開幕した「EICMA 2024(ミラノショー)」にて、EURO5+適合エンジンを搭載した新型「DR-Zシリーズ」2車種を実車展示し、発表しました。
■進化したデュアルスポーツモデル登場!
スズキはイタリア・ミラノで、2024年11月5日(現地時間)から開幕した「EICMA 2024(ミラノショー)」で新型「DR-Z4S」「DR-Z4SM」を実車展示し、発表しました。
新型DR-Z4Sは、街乗りからオフロードまで対応するデュアルパーパスモデルバイクです。新型DR-Z4SMは、オフロードバイクにオンロードタイヤを装着し、街乗りからサーキット走行など多様なライディングを楽しめるスーパーモトモデルです。
DR-Z4シリーズは、2000年に登場した同社のオフロードバイク「DR-Z400S」から始まりました。
2004年には、DR-Z400Sをベースに、スーパーモタード仕様に改良した「DR-Z400SM」が登場しています。
DR-Z400SMは、日本国内で400ccクラス唯一のスーパーモタードとして人気を博していましたが、2009年に排ガス規制により惜しまれつつも日本国内での販売が終了しました。
そんなDR-Z400SとDR-Z400SMがフルモデルチェンジを果たし、名称を新たに発表されました。
新型DR-Z4S/SMは、同じプラットフォームを基にしていますが、足回りのパーツやセッティング等が異なり、それぞれに個性が光ります。
ボディサイズ(S/SM)は、全長2270/2195mm×全幅885/885mm×全高1235/1190mm。ホイールベースは、1495/1465mm、シート高は920/890mmです。
新たにデザインされた外装は、1眼LEDプロジェクターライトを採用し、先進的なフロントフェイスに仕上がっています。
ボディラインはフロントからテールまでフラットでシャープな形状で、スパルタンな印象を表現しています。
モダンな解釈から生まれたアグレッシブでスリムなシルエットは、人間工学に基づき、ユーザーや衣服に干渉しないように設計されており、ライディング時の動きやすさにも寄与します。
新設計のフレームは軽量な鋼管で形成され、剛性が高く、荒れた路面にも対応できる強度と柔軟性を持ち合わせ、衝撃をしっかり吸収しライダーの疲労を軽減します。
エンジンはともに、最大出力38馬力/最大トルク37Nmを発揮し、EURO5+に適合する398ccの4ストロークDOHCエンジンを搭載しています。
新搭載の電子制御システム「S.I.R.S(スズキインテリジェントライドシステム)」は、トラクションコントロール、出力特性を3モードから選択可能なSDMS(スズキドライブモードセレクター)、解除モード付きABS、クラッチを引かずにワンプッシュでエンジンが始動可能なスズキイージースタートシステムを搭載します。
足回りには、調節可能なKYB製の倒立フロントフォークとKYB製リアサスペンションを搭載し、安定性と正確なハンドリングを実現しています。
2つのモデルで大きく異なるポイントであるタイヤは、DR-Z4Sがフロント21インチ、リア18インチのワイヤースポークホイールに専用内部構造を備えたデュアルパーパスチューブタイヤを装着しています。
一方、DR-Z4SMはオンロードでのパフォーマンスを最大限に引き出すために前後17インチのリムを採用し、ワイヤースポークホイールにはダンロップ「SPORTMAX Q5A」を装着しています。
カラーリングは、DR-Z4Sが「チャンピオンイエロー×ソリッドスペシャルホワイト」「ソリッドアイロングレー」、DR-Z4SMが「スカイグレー」「ソリッドスペシャルホワイト」と2色ずつの展開です。
新型DR-Z4Sは2025年4月より、新型DR-Z4SMは同年5月より、北米・欧州を中心に各国で順次販売が開始されます。金額については未発表となります。
日本での発売は明言されていませんが、先代の人気やEURO5+適合ということを踏まえると、近いうちに日本での発売も期待できそうです。
※ ※ ※
今回の発表で、スズキの代表取締役社長 鈴木俊宏氏は、「“お客様の立場になって価値ある製品を作ろう”という社是に基づいて発展してきました。今後も二輪業界の発展に全力で取り組み、ニーズに合う魅力的な二輪を提供し、さらなる成長を追求していきます」と語りました。