福井県で進む新たな道路ネットワーク計画に、ネット上で話題が集まっています。一体どのような道路で、どんな声が上がっているのでしょうか。
■渋滞が課題の福井市街
福井県で進む新たな道路ネットワーク計画に、ネット上で話題が集まっています。
一体どのような道路で、どんな声が上がっているのでしょうか。
福井県では、2024年3月に北陸新幹線が悲願の延伸開業を果たし、いよいよ首都圏方面からの観光客が増加しています。
しかし、嶺北エリアの福井都市圏では、大容量の一般道路が国道8号くらいしかなく、交通集中が激しくなっており、国道8号だけでなく、市街周辺を通過してどこへ行くにも生活交通でノロノロと混雑している状況です。
その混雑に巻き込まれるのが、福井港と北陸道を行き来する輸送トラックと、県内トップレベルの観光地である三国・あわら温泉や東尋坊方面への観光交通です。
どちらも「到達時間が読めない」というのが産業的に損失となります。そうした課題に対処するため、新たなネットワーク道路を整備して生活交通と分離し、スムーズな移動を図ろうとしています。
それが「福井外環状道路」「丹南西縦貫道路」という計画路線と、すでに一部開通済みの「福井港丸岡インター連絡道路」です。
国が2021年に策定した「新広域道路交通計画」にも記載されているほか、2022年には「重要物流道路」の「候補路線」に指定され、事業化への優先順位は比較的高い位置づけとなっています。
まず福井港丸岡インター連絡道路は、福井港からまっすぐ南東へ下りてきて、そのまま北陸道の丸岡ICへ直結するものです。えちぜん鉄道の西側ではすでに4車線開通済みの工区もあり、旧JR北陸本線の東側では、4車線幅で田園地帯を抜けていく高架橋の橋脚がニョキニョキと姿を現しています。
いっぽう「福井外環状道路」は、まだ事業化されていません。まずは概略ルートを決定していくこととなります。日野川に沿って南下し、県体育館付近を経て、大土呂付近で北陸道へ直結する計画です。
「丹南西縦貫道路」もまだ調査段階。福井外環状道路の延長線上としてさらに南下し、武生中心街の南側で国道8号と北陸道へつながります。
2023年には「福井外環状道路整備促進期成同盟会」が設立。県内での運動や国あて要望などの窓口を担当し、いよいよ機運はさらに高まりを迎えています。ことし7月にも国あて要望が行われました。
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ネット上では「隣の石川県のかが産業道路や滋賀県の湖西バイパスは南北に通り抜ける高規格の道路があるのに、福井県にはありません」「福井ってわざと東西軸、南北軸の整備を遅らせてるんじゃないかってくらい脆弱」「福井は通過するだけですが、道路整備遅いよなぁと20年程前から思ってました」「関西方面からの印象としては、敦賀は近いが福井市は遠い」など、福井県内の道路の貧弱さを嘆き、新たな南北軸に期待するコメントが見られます。
また「北側にも伸ばして、石川県にバイパスをつなげてほしい」「嶺北と嶺南のあいだもクネクネして狭いし走りにくい。早くなんとかして」と、福井県内の他のエリアへの要望の声も見られました。