トヨタはオープン仕様の「ランドクルーザー(日本名ランドクルーザー250)」を世界最大級のアフターマーケット見本市「SEMAショー2024」にて発表しました。
■「CALTY」がオープン仕様のランドクルーザー250発表 SEMA 2024
2024年11月5日より開幕した世界最大級のアフターマーケット見本市「SEMAショー2024」にて、トヨタはオープン仕様の「ランドクルーザー(日本名ランドクルーザー250)」を発表しました。
オープン仕様のランクルとは、いったいどのようなクルマなのでしょうか。
様々なカスタムカーやチューニングカーが集まる「SEMA(Specialty Equipment Market Association、米国自動車用品工業会)」が今年も開催されました。
特に近年ではトヨタはSEMAショーに積極的な姿勢を見せており、今年も複数のカスタムカーを展示しています。
その中でも米国で発売されたばかりのランドクルーザー(日本名:ランドクルーザー250)を用いたカスタムカーが来場者からの注目を浴びています。
今回トヨタが出展したのは「ランドクルーザーROX」というカスタムカーです。
設計はトヨタがアメリカ合衆国に設立したデザインスタジオ「CALTY」が担当しました。
CALTYはランドクルーザー250自体のデザインプロジェクトにも参加しており、今回はベースの良さを残しつつ、「アウトドアの楽しさ」をさらに追求した特別な1台に仕上がったとのことです。
名前の「ROX(レクリエーション・オープン・エクスペリエンス)」が表す通り、このクルマは開放的なアウトドア体験をテーマにデザインが進められました。
初代ランドクルーザーのオープンモデルに敬意を払い、Cピラーより後ろはルーフなしのピックアップ形状となっています。
また、前後ドアは下部をくりぬいた「スケルトンドア」仕様となるほか、メインキャビン上部は格納可能なソフトトップとし、全身で大地を駆け巡る力強さと楽しさを感じられる形になります。
これを実現するため、ボディ構造のおよそ半分以上がワンオフで制作されたと言います。
SEMAショーに出展するカスタムカー1台のために技術開発部門である「トヨタ・テクニカル・センター」と密に連携、専用部品をプレス加工するための金型も制作したのは、さすがトヨタを言わざるを得ません。
車体の前後は専用バンパーだけでなく、スキッドプレートや牽引用フックも特別に追加しており、標準仕様と比べてよりラギッドな印象を醸し出しています。
それと同時に、ボディカラーには過去のランドクルーザーに設定されていたパステルグリーンを採用するなど、しっかりとランドクルーザーのヘリテージに対するリスペクトも欠かしていません。
しっかりとオフロードを楽しむには、それ相応のしっかりとした足回りが欠かせません。
サスペンションにはTRD製のものを採用し、標準よりも4インチのリフトアップとなりました。
また、専用鍛造コントロールアームを前後に入れることでトレッド幅を8インチ拡大、それに合うよう専用オーバーフェンダーも設計されました。
トヨタは近年、アウトドアやオフロード業界におけるコミットメントを加速させています。
既存のオフロード用パーツメーカーと提携して認定部品としてディーラーで扱うだけでなく、自社でもオフロード体験を拡張させる純正部品を続々とリリースしている状況です。
今回のランドクルーザーROXも現時点ではコンセプトモデルにしかすぎませんが、消費者の反応次第では使用されているいくつかの部品が実際に市販される可能性もゼロではありません。
以前よりトヨタはSEMAショーでプレビューしたコンセプトパーツを市販化する例があるので、今回も期待していて良いでしょう。
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なおトヨタはランドクルーザーROX以外にも、1JZ換装・ドリフト仕様の1994年型ハイラックスや、GRカローラのエンジンと駆動システムを全移植したGR86など多彩なカスタムカーをお披露目、SEMAショーの会場を彩りました。