スズキの新型コンパクトSUV「フロンクス」が想定以上に若者から支持されているようです。一体どのようなところがウケているのでしょうか。
■若者は“こんなコンパクトSUV”を待っていた!
スズキの新型コンパクトSUV「フロンクス」が2024年10月に発売されました。
月販販売台数の目標が1000台のところ、すでに10000台を超える受注を受けているとのこと。
そして、発表会では「想像以上に若い人からの注文も多くて驚いている」とスズキからのアナウンスもありました。
新型フロンクスのどのようなところが若い人にウケているのでしょうか。
実際にフロンクスはどの年代も平均的に受注されているとのことですが、20~30代からの受注は想像以上に多かったといいます。
加えて、女性からの受注も想定より多いのに驚かされたというスズキ関係者の声もありました。
実際に若い人がフロンクスを選んでいる理由を聞いてみると、エクステリアデザインやインテリアの質感、そして扱いやすさという点が大きいようです。
このクラスでは珍しく、新型フロンクスはCピラーが寝ているようなクーペスタイルを採用。
ライバルとなるとホンダ「WR-V」やトヨタ「ヤリスクロス」などが挙げられますが、これらの2車種が持っていないクーペシルエットが人気を呼んでいるようです。
また、クーペシルエットを採用しながら後席が比較的広く、ラゲッジスペースも広々としているのも人気の高いポイントとのこと。複数人で出かけることが多い若い人にとっては、後部座席の快適性も重要ということでしょう。
そして室内ですが、ソフトパッドや合皮を多用した日本仕様オリジナルのボルドーとブラックの配色は質感が高いというのも大きいですが、シートヒーターや置くだけ充電、スマートフォン連携ナビなどの充実した装備も大きなポイントとなっています。
これらは日本仕様に新たに追加された装備も多く、充実した安全装備に関しても若い人が選ぶ理由になっているそうです。
しっかりと日本市場を見ているスズキの姿勢がコストパフォーマンスを気にする若者にも響いたと言えます。
扱いやすさは言わずもがな。全長3995mm×全幅1765mm×全高1550mmというボディサイズは立体駐車場もOKなサイズで、そして最小回転半径は4.8mでこれは「スイフト」や「ソリオ」と同等です。
そんな特徴もあってか、コンパクトカーや軽自動車からステップアップして新型フロンクスを選ぶ人も多いといい、SUVであっても、コンパクトカーに引けを取らない運転のしやすさも人気の理由となっています。
また、9色がラインナップされるボディカラーも人気の理由となっているようで、あらゆる車種で人気の高いホワイト、ブラック、シルバーといった定番色はもちろん、オレンジといったアクティブなカラーも用意。
そしてブラウンカラーが若い人からの人気が高いとのことで、近年はアースカラーが流行となっていることも影響しているのでしょう。
でも、新型フロンクス最大の人気の理由は価格ではないでしょうか。
これまでなら「メーカーオプション」として設定されていた運転支援システムのセットオプションやナビといった各種装備は最初から標準装備されており、追加でオプションを選ぶ必要がほとんどありません。
しいて言えば、フロアマットやETC、ドライブレコーダーといったディーラーオプションを付けるくらいです。
最上級グレードのワングレード展開となっていますが、2WDで254万1000円というという価格設定は、装備内容を考えればバーゲンプライスと言えるでしょう。
充実装備で質感も良い、なのに安い、そんなコンパクトSUVを若い人たちは待っていたのです。