ホンダが2024年10月に発売した新型EV(電気自動車)の「N-VAN e:(エヌバンイー)」ですが、広い室内で「車中泊」は可能なのでしょうか。
■新型「N-VAN e:」で実際に寝てみたら…!
ホンダが2024年6月に発表したEV(電気自動車)の軽商用バン、新型「N-VAN e:(エヌバンイー)」は、従来のワンボックス型バンとは異なる新たな発想で設計され、広大な荷室空間を確保しているのが大きな特徴です。
そんな車内で「車中泊」をすることは可能なのでしょうか。10月に発売を開始したばかりの新型N-VAN e:で、実際に試してみました。
新型N-VAN e:は、2018年に登場した軽商用バン「N-VAN」をベースに誕生しました。
FF軽乗用車「N」シリーズのプラットフォームをもとに新開発され、フラットな低い床と高い天井の組み合わせによる広い荷室容量を確保します。
また助手席側のセンターピラーをなくした大開口部を持つほか、助手席まで床下収納可能としたことで、長尺物の積載にも対応しています。
さらに軽乗用車譲りの十分な走行性能や先進運転支援機能も備えるなど、あらゆる面でこれまでにない革新的な軽商用バンとなりました。
配送業などの商用ユーザーのみならず、アウトドアレジャーや車中泊などを楽しむ個人ユーザーまで、幅広い支持を集めています。
このN-VANの革新性をそのままに、床下にバッテリーを搭載してEV化したのが、新型N-VAN e:です。
電動アクスルの小型化や高電圧部品の集中配置による部品専有スペースの最小化を図ったことで、N-VAN同等の大容量な荷室空間も維持しました。
大容量なバッテリーのおかげで、商用需要に耐えうる実用航続距離(WLTCモード245km)を確保。
直流(DC)の高圧バッテリーを交流(AC)に変換するインバータ機能を有し、1500Wの車外給電機能も可能です。
そんな「走る電源」ともいうべき高機能を持ちつつ、荷室空間はほぼ従来通りとなれば、これまでN-VANでアウトドアレジャーや車中泊を楽しんできたユーザーにとっても気になる1台となりそうです。
ちなみに「AC外部給電器(Honda Power Supply Connector)」は、純正アクセサリーとしてホンダアクセスから発売されています。
あわせて「外部電源入力キット」と接続することで、車内のコンセントへの給電が可能となる仕組みです。
外部電源入力キットは、電源付きのキャンプ場や有料車中泊施設の「RVパーク」などに用意される外部電源設備から車内のコンセントに電気を取り込むことも可能で、多用な使い方ができます。
そこで4人乗り仕様の新型N-VAN e:を用いて、実際に車中泊を想定した「寝床」を用意してみました。
床面に直接寝袋を敷いて寝てみたところ、大人1名が余裕をもって就寝可能な空間が広がることが確認できます。
実際に車中泊をするなら、キャンプ用の「コット」(簡易式のベッド)や、エアマットなどを利用すると、快適度が一気に増すでしょう。
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新型N-VAN e:は、商用ユースに特化した1名/2名乗り各仕様から個人ユーザー需要向けまで全4グレードを用意し、販売価格(消費税込み)は243万9800円から291万9400円まで。
事業者用補助金(LEVO補助金)を適用した場合、全グレードで200万円を切る価格になります。
なお1人/2人乗り仕様は床面の一部に大きな段差が生じるため、車中泊を楽しむ個人ユーザーには、フラットな床面の4人乗り仕様のほうがオススメです。