幅広いユーザーから人気を獲得している「ハイエース」ですが、トヨタはかつて最大12人乗りの屋根なしモデルを公開していました。これまでのハイエースにはないユニークな機能も搭載しているといいますが、一体どのようなクルマなのでしょうか。
■12人乗りオープンカーで開放感サイコーな「謎のハイエース」とは?
トヨタ「ハイエース」は、商業用だけでなく個人のアウトドアやレジャー用途にも高い人気を誇るワンボックス型のバンであり、その多用途性と堅牢な作りが支持を集めています。
そのなかで、トヨタはかつて最大12人乗車が可能なオープン仕様のハイエースを公開していました。
一体どのようなクルマなのでしょうか。
そのクルマとは「PieAce(パイエース)コンバーチブル」です。
このクルマは海外向けに展開されている最新の300系(6代目)ハイエースをベースとしたモデルで、2019年4月にトヨタのオーストラリア法人から発表されました。
同社は「世界初のコンバーチブルハイエース」とうたっており、ロングホイールベース(LWB)とスーパーロングホイールベース(SLWB)の2人乗りモデル、LWBの5人乗りモデル、SLWBの12人乗りコミューターバスが展開されると公表していました。
これまでにないオープン仕様のハイエースには、折りたたみ式ルーフが備わっており、雨天の日は屋根を閉じることもできます。
また、屋根をなくすことによってボディ剛性の低下が懸念されるものの、パイエースには頑丈なBピラーが設けられ、フロントウインドウとAピラー周りの剛性をキープ。
そのほか、厳しい安全基準を維持しながら、開放感満載のコンバーチブルデザインを完璧に実現しています。
さらに、料理を楽しむためのオプションも用意。
これはビルトインのオーブン機能を備えており、最高温度250度のオーブンとグリル、さらには4つの調理ラックを装備しているため、ミートパイなどの料理を車内で作れるという斬新な発想が採用されています。
パイが焼き上がるとアラームが鳴るので、ドライバーは安全な場所に停車し、後部テールゲートを開いてパイを食べることが可能。
アウトドアや長距離ドライブ時にちょっとした食事を楽しめるユニークな仕様です。
そんなパイエースコンバーチブルは、オーストラリア限定で2019台を生産・販売すると発表。
しかし、発表の最後には「注意:これはエイプリルフールのジョークです。現在、オーストラリアでハイエースコンバーチブルおよびパイエースを販売する予定はありません」と、エイプリルフールのジョークであったことが明らかになっています。
そのため続報はありませんが、日本でもフェラーリで焼き芋屋を営むユーザーも存在しているくらいですから、今後どこでもパイが焼けるパイエースのような仕様が世界のどこかで登場しても不思議ではないでしょう。