来る2025年10月10日から12日まで「東京オートサロン2025」が開催予定ですが、2020年に行われた「東京オートサロン2020」には、スズキが「スイフトスポーツ KATANA(カタナ)エディション」を公開していました。どのようなモデルだったのでしょうか。
■スイフトKATANA(カタナ)エディションとは
スズキが東京オートサロン2020で初公開した「スイフトスポーツ KATANA(カタナ)エディション」。どのようなモデルだったのでしょうか。
世界で有名な大型二輪車の「KATANA」は、前衛的デザインで1980年のドイツケルンショーで出品、そのままのスタイルで翌年1981年に初代が発売された。
初代KATANA(GSX1100S)は、その斬新でシャープなデザインが大きな話題を呼び、ドイツのデザインチーム、ハンス・ムートが率いるチームによってデザインされ、日本刀(Katana)をモチーフにしたエッジの効いたスタイルが特徴だった。
4ストロークDOHC直列4気筒エンジンを搭載し、当時の最高速バイクの1つで、そのパワーと高速安定性により、スポーツバイクの分野で強いインパクトを与えた。
様々なバリエーションで展開され、排気量の異なるモデル(750ccや1000ccなど)も登場した。
2019年、スズキは伝説のKATANAを現代に蘇らせた。最新のKATANAは、1980年代のオリジナルデザインを尊重しつつも、現代的な技術とデザインが融合させたシャープで未来的なスタイルが特徴で、LEDヘッドライトやデジタルメーターなどが装備された。
新型KATANAは、GSX-R1000に基づくエンジンを採用し、998ccの水冷DOHC直列4気筒エンジンを搭載し、最高出力は約150馬力であった。トラクションコントロールなどが搭載され、ライダーの安全性と操作性が向上している。
この新型カタナの世界観を、ホットハッチのスイフトスポーツに取り入れたのが、スイフトスポーツ カタナ エディションなのである。
二輪車のカタナの造形をヒントとし、外装はワイド化して迫力を増したフェンダーによってグラマラスなシルエットを強調している。
ボディカラーは、カナタと同様の銀色で、サイドには切れ味の鋭い刀のような赤いラインが入る。フロントバンパー下部やホイールにも赤いアクセントが施された。
内装は、インパネなどに熱を帯びたマフラーを彷彿させるグラデーションチタンを加飾し、カタナのカラーとリンクする赤いアクセントがあしらわれ、力強さと美しさを表現している。
スイフトスポーツ カタナ エディションについて、スズキは「スズキは四輪車、二輪車を作っていることもあり、それらのコラボモデルを作りました。二輪車では、2019年に発売されたばかりのカタナのモチーフを、もっともイメージにあうスイフトスポーツに取り入れています。カタナのシルバーのボディカラーや、赤と黒のアクセントをスイフトスポーツ カタナ エディションにも施すことで、統一感のあるデザインとしました」と述べている。
2019年5月、オランダで限定販売された「スイフトスポーツ カタナ」は、翌年の東京オートサロン2020で、よりスポーティな仕様となって公開されたのだ。ここでは、二輪車のカタナも同時に展示されていた。
二輪の初代KATANAは、その当時のデザインと性能によりバイク史に残るモデルとなり、コレクターズアイテムとしても高く評価されている。このKATANAブランドを現代の四輪にも踏襲したこのモデルは、スズキのラインナップの中での単なるバイクブランドに留まらず、美しさと性能を兼ね備えたスズキの日本オリジナルのスポーツブランドの象徴としての役割を持っているのだろう。