トムスは、かつてのトヨタで展開されていた最上級セダン「セルシオ」をベースといたコンプリートカーを販売していました。内外装に多くの手が加えれられ、地域限定で販売されていたようですが、一体どのようなクルマなのでしょうか。
■30型セルシオのeR仕様をカスタマイズ
トヨタのオフィシャルチューナーであるトムスは、様々なトヨタ車ベースのコンプリートカーを展開してきました。
なかには一部地域のトヨタ販売店限定という、非常にレアなコンプリートカーがありました。
一例として、2005年に発売された「セルシオV430-R」は、愛知トヨタ限定の特別モデルです。
セルシオV430-Rは、愛知トヨタがトムスに依頼して製作・販売したコンプリートカーです。
ベースとなったのは「セルシオ(30型)」のeR仕様。
最高出力280psの4.3リッターV型8気筒エンジン(3UZ-FE型)を搭載し、ユーロチューンド・サスペンションを備えたスポーティなモデルでしたが、トムスが手を加えたことでさらに強力なスペックへと進化しました。
エンジンには、トムス製のスーパーチャージャーを追加しており、最高出力は280psから354psへと大幅にアップ。
最大トルクも43.8kgmから57.0kgmに引き上げられました。
また、吸排気系を見直すほか、エンジンカバーもトムス製のカーボンタイプに変更。
足回りにはAdvox社製のショックアブソーバーを導入し、ブレーキにも手が加えられています。
エクステリアも独自のカスタマイズが施されており、フロントグリルは専用装備へと変更。
そのほかのエアロパーツもトムス製品を装備し、足元はBBS社製アルミホイールに履き替えたほか、エンブレムも「セルシオV430-R」のものにするなど、非常に力の入った1台でした。
くわえて、オプションとしてマークレビンソンオーディオが用意されていました。
なお、セルシオV430-Rは30台限定で当時の販売価格(消費税込、以下同)は1029万円。
ベースグレードは651万円でしたから、400万円近く高くなっています。
それでも、愛好家の多いセルシオの特別モデルということで当時は注目を集めました。
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セルシオV430-Rは地域・台数限定という非常にレアなコンプリートカーです。
市場に出ることは少なく、なかなか見かけることはありません。
「欲しい」という人は、まめに中古車サイトをチェックする必要がありそうです。