ソフトトップ仕様に2リッターエンジンを搭載するマツダ「ロードスター」の市販化が期待されています。開発車両が限定イベントでお披露目されたのですが、どのようなモデルになるのでしょうか。
■どうなる!?「ロードスターMSR」
2024年1月に開催された「東京オートサロン2024」でマツダは、コンセプトモデル「ロードスター MAZDA SPIRIT RACING RSコンセプト(以下、ロードスターMSR)」を世界初公開しました。
その後も各地のマツダ販売店で実車が公開されたほか、同年10月に実施された「マツダファンフェスタ 2024 at FUJI SPEEDWAY」では、会員限定でこのコンセプトモデルの開発近況が公開されるなど、マツダファン期待のモデルとして注目されています。
ロードスターは、マツダが35年にわたってラインナップを続ける小型2シータースポーツカーです。
現行モデルは2015年に登場した4代目(ND型)で、「魂動(こどう)」デザインを用いたワイド&ローなスタイリングに加え、初代の原点に立ち戻り軽量・コンパクトなパッケージングを特徴とします。
2024年1月下旬にはビッグマイナーチェンジが行われ、先進運転支援機能の追加やパワートレイン・操縦安定性などの性能向上に加え、ND型として初めてライト類などのデザイン変更がおこなわれるなど、さらに魅力を高めました。
そんななか、マツダファンフェスタ 2024 at FUJI SPEEDWAYでは、誕生35周年を記念する特別仕様車が来場者に初公開されて大いに話題となったのですが、この35周年記念車とは別に、同時に新たな仕様のロードスターの登場が限定発表されています。
それがロードスターMSRです。
マツダファンフェスタ 2024 at FUJI SPEEDWAY内で行われたアプリ会員限定イベントにて「ロードスターMSR市販化決定」が発表された模様です。
これは、MAZDA SPIRIT RACINGのX公式アカウント(@MAZDA_SPIRIT_R)が投稿したトークショーの写真で明らかになったもので、「市販化決定!!!」の文字が入ったロードスターMSRのプレゼンテーション資料が掲載されました。
ロードスターMSRは、スーパー耐久レース活動などをおこなう「マツダスピリットレーシングのノウハウ」を生かし、サーキットで意のままに操れる走りと、日常では上質な乗り味の両立を目指し開発されたスペシャルモデル。
通常モデルのロードスター(ソフトトップ仕様)は1.5リッターエンジンを搭載しますが、ロードスターMSRでは国内初となる2リッターエンジンを搭載するといいます。
ただし、ハードトップ仕様の「ロードスターRS」に搭載される2リッターエンジンをそのまま搭載するのではなく、スーパー耐久に参戦している「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF concept」のパワートレイン系をなるべくそのまま搭載するべく開発中と、マツダ株式会社のエグゼクティブフェロー前田育男氏は言及しました。
また、ドイツの「ニュルブルクリンクサーキット」や「アウトバーン」で走行テストを実施しているといい、走りにこだわったモデルとなるようです。
内外装にも専用のパーツが盛り込まれて、通常モデルよりもアグレッシブなスタイリングをまとって登場することが予想されます。
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アプリ会員限定イベントでは、ニュルブルクリンクでの開発車両をベースに、市販モデルに近いエアロパーツが盛り込まれたロードスターMSRの展示に加え、実際に乗り込むこともできたようです。
幸運にもアプリ会員限定イベントに参加した人のSNS投稿によると、ビルシュタインのダンパーを装着してローダウンさせていることや、街乗りとスポーツ走行を両立したセッティングにチューニング。
さらに、ブレンボ製の4ポッドブレーキをフロントに装着しているほか、2リッターエンジンは200馬力程度を見込んでいることも言及されたそうです。
マットブラックのラッピングが施されたエクステリアでは、コンセプトモデルと同様のエアロパーツやホイールを装着。大口径テールの1本出しマフラーが採用されました。
シートはフルバケットタイプで、座面はフカフカしていて乗り降りがしやすいとの感想も聞かれ、どのようなモデルとして登場するのか期待が高まります。
2025年1月10日に開催される「東京オートサロン2025(TAS25)」にて、ロードスターMSRに関する発表が行われることも想定され、続報が注目されます。