いすゞは、1989年に開催された「第28回東京モーターショー」にて、「4200R(ヨンニーゼロゼロアール)」というコンセプトカーを出展しました。このクルマについて、現在でも様々な反響があります。
■いすゞの和製スーパーカー「4200R」が話題に
いすゞは、1989年に開催された「第28回東京モーターショー」にて、「4200R」というコンセプトカーを出展しました。
いすゞの“4人乗り和製スーパーカー“という現在では考えられない同車に、現在でも様々な反響があります。
4200Rは、いすゞが開発したミッドシップスポーツカー。いすゞが当時販売していた乗用車の多くは、後輪駆動(FR)か前輪駆動(FF)、もしくは4輪駆動であり、ミッドシップレイアウトのスポーツカーはほぼ存在しなかったことから、大きな話題を呼びました。
伝統的な欧州スタイルのスポーツ性能とイメージの確立を目指し、デザインを担当したのはのちに日産のチーフデザイナーとなった中村史朗氏や、いすゞと同じ時期にゼネラルモーターズの傘下にあった、イギリスのスポーツカーメーカーであるロータス・カーズのデザイナー、ジュリアン・トムソン氏などです。
ボディサイズは、全長4630mm×全幅1910mm×全高1350mm、ホイールベースは2690mm、乗車定員は4人。
エクステリアは、低い位置にダーク処理されたヘッドライトを備えている点や、センターピラーがなく、斜め後方に向かってスライドするように開くリアドアが特徴的です。
インテリアは、カーナビ、高音質サウンドシステム、ビデオプレーヤーを装備していたほか、ファクシミリまで搭載されており、当時としては最先端の装備が盛りだくさんでした。
パワートレインは、4.2リッターV型8気筒エンジンを搭載。車名の4200という数字は、排気量に由来しています。
足回りには、ロータス・カーズと共同開発したアクティブサスペンションが採用され、乗り心地の良さと高い操縦安定性を両立していました。
このような特徴を持つ4200Rに対して、現在反響が出ています。
まず見られるのが、「憧れる」「むちゃくちゃカッコいい」「実現してほしかったなぁ」「いい意味でいすゞらしくないザ・スーパーカーな見た目が好き」という、見た目を称賛する声。
約35年前のクルマであっても古くささを感じさせず、今見てもかっこいい、憧れると感じるユーザーは多いようです。
つづいて見られるのが、「4200Rがマジで欲しいのでミニカーで出してくれないかな」という声。
実車を手に入れる機会がないことから、せめてミニカーでも手に入れたいと考えるユーザーもいるようでした。
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いすゞによって開発されたミッドシップスポーツカー、4200R。
いすゞというとトラックやバスを作る企業のイメージが強いですが、かつては乗用車の販売も手掛けており、このようなコンセプトカーを出展していた時代もあるのです。
4200Rは市販化されることはなかったものの、約35年が経過した現在でも欲しいと感じているユーザーは多く、どのような形でもいいから手元に置いておきたい、と願う声があったのが印象的でした。