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斬新「ハッチバッククーペ」復活か! 26年に“680馬力”の「画期的システム」搭載で生産開始!? レトロな「カクカクボディ」が素敵な“メーカー初”独自モデル「ポニー」とは?

くるまのニュース 2024年11月17日 21時10分

ヒョンデが2026年に生産を開始し、2030年までに発売が予定されている「N Vision 74」ですが、その特徴的なデザインはヒョンデがかつて展開していたモデルがモチーフとなっています。一体どのようなクルマなのでしょうか。

■約50年前のクーペが新時代のデザインアイコンに!

 2023年5月にヒョンデは、燃料電池とバッテリーを統合するシステムを搭載した「N Vision 74」を発表し、2024年8月には量産されることが既に明らかになっています。
 
 コンセプトカーでは、最高出力500kW(680PS)・最大トルク900Nmの出力を誇る左右独立型のモーターを搭載し、停止時から100km/hまで加速するのには4秒かからないとのこと。
 
 2026年に生産を開始する話も出ており、ヒョンデ初のスーパーカーとして期待されている同車ですが、その特徴的なデザインはヒョンデがかつて展開していたモデルがモチーフとなっています。
 
 一体どのようなクルマなのでしょうか。

 そのクルマとは「PONY(ポニー)」です。

 ポニーは、1975年から1985年まで製造・販売されていた多彩なボディタイプを持つ乗用車で、ヒョンデ初のオリジナルモデルとされています。

 ただし、エンジンには三菱製の1.2リッター/1.4リッター/1.6リッターガソリンエンジンが採用されており、全てが独自のものというわけではありません。

 前年1974年のトリノ・モーターショーではポニーのセダンタイプ、クーペタイプのコンセプトモデルを世界初公開し、注目を集めました。

 デザインを担当したのは、イタリアのデザイン会社「イタルデザイン」のジョルジェット・ジウジアーロです。

 当時はまだ若手デザイナーでしたが、巨匠の手に成る車体は四角くありながら美しく評判となりました。

 そして、1975年には最初に市販モデルとしてファストバックスタイルの4ドアセダンが登場。

 発売当初からヒョンデ初のオリジナルモデルであることや、韓国独自の乗用車ということで瞬く間に人気車種となりました。

 その結果、初年度だけで1万726台が売れ、韓国内の乗用車市場でシェアが43.5%を占めたのです。

 当時のポニーの価格は、228万9200ウォン(約25万2000円)。

 同じ時代のソウルのマンション価格が680万から730万ウォン(約74万9000円から約80万4000円)でしたから、持ち家の1/3ほどしたわけです。

 しかし、ポニーのセールスは好調で、一時期ソウル市内はポニーばかりが走っていたほど普及し、国民車といわれるまでになりました。

 その後、1976年にはピックアップトラック、翌年には5ドアステーションワゴン、さらに1980年には3ドアハッチバッククーペが追加されるとともに、ヨーロッパ、カナダ、アメリカへの輸出も果たし、韓国車が世界市場で勝負する時代が切り開かれたのです。

 そんな自動車メーカーにおけるヒョンデの地位を大きく飛躍させたポニーですが、2021年4月にはポニーをレトロモダンに再構築した「Heritage Series PONY」を発表。

 また2023年5月には、1974年に発表されたモデルを再現した「ポニークーペコンセプト」のデザインベースに、燃料電池とバッテリーを統合するシステムを搭載したN Vision 74が発表されています。

 このポニーのデザインを色濃く踏襲したN Vision 74は、実際に2026年に生産が開始され、2030年までに市販モデルが登場することが予定されていることから、ポニーが新たなヒョンデの象徴的なデザインアイコンとなるかもしれません。

 ポニーは単なるクルマではなく、ヒョンデの経済発展と技術革新を象徴する歴史的な1台ともいえるでしょう。

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