ハイブリッド車を代表するトヨタ「プリウス」は5代目まで進化しました。スタイリッシュなクーペ風の現行プリウスですが、後席ドアの開け方に戸惑う人が多いようです。
■後席のドアノブが隠されている理由とは?
ハイブリッド車の代名詞ともいえるのが、トヨタ「プリウス」です。
初代モデルは世界初の量産ハイブリッド車として1997年に登場。その後も進化を続け、現行モデルは2023年にフルモデルチェンジした5代目が販売されています。
プリウスの登場がハイブリッド車の普及に貢献したのは事実ですが、現行モデルではハイブリッド以外の魅力も訴求。
ハイブリッドの生まれ変わりを意味する「Hybrid Reborn」をコンセプトとし、歴代モデルの特徴である優れた環境性能を継承しつつ、「一目惚れするデザイン」「とりこにさせる走り」を実現するエモーショナルなモデルへと進化しました。
なかでも一目惚れするデザインでは、スポーツカーのように低く構えたスタイリッシュなシルエットを採用。5ドアハッチバックですが、スポーティなクーペ風のスタイリングに見せています。
そして、そんなプリウスでは、後席ドアにドアノブ(ドアハンドル)がありません。プリウスの後ろのドアはどのようにして開けるのでしょうか。
プリウスの後席のドアハンドルは、Cピラーに埋め込まれています。いわゆる「ヒドゥンタイプ」と呼ばれるものですが、ブラックのピラーにブラックのドアハンドルが備わっており、初見ではわかりづらいデザインとなっています。
これは、クーペのようなスポーティなスタイリングを追求したことから、あえてドアハンドルを隠すデザインにしたとトヨタの関係者はいいます。
プリウスの後席ドアハンドルの正式名称は「ドアオープンスイッチ(リヤドアハンドル)」といい、電気式のスイッチを採用。
通常のグリップ式やフラップ式のドアハンドルと異なるのは、軽く触れることでロックが外れる仕組みを取り入れたことで、トヨタ車として初めて採用されました。
ネット上では、「すごくかっこいいデザイン」「これのおかげで一瞬クーペに見える」とドアハンドルのデザインを評価する意見があるのに対し、「プリウスの後部座席ドアハンドルどこ?」「後ろドアどうやって開けるの?」「後ろのドアの取っ手がなくてめちゃくちゃ探した」といった書き込みがあるなど、戸惑う人も続出しているようです。
斬新なドアオープンスイッチの使い方に関する動画をトヨタは公式YouTubeで紹介。軽く指を当てることでドアが開く仕組みについて解説しているのですが、電気式を採用したことで、バッテリーが切れたりスイッチの故障などでスイッチが使えなくなることもあるといいます。
その場合は、スイッチの横に設けられた手動操作ボタンを押すことで、リアドアを開けることが可能です。
ただし、ボタンがかなり固く、開けるのにコツが要ります。
動画によると、人差し指で押すのではなく、ドアオープンスイッチを握りながら親指で押し下げるのが正しい開け方。
ボタンを下方向に押すとロックが外れてドアを開けることができます。
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現行プリウスは1.8リッター/2リッターハイブリッドモデルに加え、2リッタープラグインハイブリッド(PHEV)も用意されています。
これまでPHEVは最上級グレードの「Z」のみの展開でしたが、2024年10月に「G プラグインハイブリッド」が追加設定されました。
同グレードは、ブラック・金属調シルバー塗装のフロントロアグリルや、グレースモークのリヤコンビネーションランプ、19インチアルミホイールといった、Z プラグインハイブリッドに準ずる上質なデザインを採用する一方で、内装や装備はHEVのエントリーグレード「Gハイブリッド」と同様の、必要十分な装備内容を採用。
これによって価格を抑えることが可能となり、G プラグインハイブリッドよりも70万円安い“390万円”というリーズナブルな価格を実現して注目を集めています。