「自転車の罰則強化で今まで自転車で行っていた飲み屋に行けなくなり大変困っています」そんな質問が、大手質問投稿サイトに投稿され、話題を集めています。
■「自転車の厳罰化」に文句の質問 ユーザー達の反応は
「自転車の罰則強化で今まで自転車で行っていた飲み屋に行けなくなり大変困っています」
そんな質問が、大手質問投稿サイトに投稿され、話題を集めています。11月14日時点で回答は17件にのぼり、様々な反響があったようです。
いったいどんな声があり、実際どんな問題があるのでしょうか。
投稿者は、行きつけの飲み屋について「歩くのには遠すぎて、最寄りの駅もありません。バスもありません」と話します。
その店に通う客のほとんどが、投稿者と同じく自転車で通っていたといい、今回の厳罰化によって自転車で来店できなくなり「お店も潰れるのは確実です」と投稿者は嘆きます。
「こんな悪法の為に凄い迷惑しています。何か人間が機械に管理されて行く感じがします。皆さんはどう思いますか?」
この質問に対し、多くのコメントはこれを批判する内容となっています。
寄せられた声は「歩行者轢いたらどうすんですか?信号無視したり車道を逆走などする可能性だってありますよね?これの何が悪法なんですか?」「悪法なんてとんでもない。飲酒運転しているやつが悪ですよ」「あなたがこれまで、自転車での飲酒運転がOKと思っていたことが驚きです」「あまりにひどいから罰則が強化されたんです」といったもの。
中には「タクシーでも使ったらどうですかね?」「代行を利用するしかありません」という直球のアドバイスもありますが、毎回1000円以上の出費は投稿者の家計にとって痛いのかもしれません。
さらに「違法行為を助長していた店は潰れたらいい」「自転車で来る客がいなくなって店が傾くと言うならその店の経営自体に問題があるのでしょう」「飲み屋さんでありながら、来店客の大半が自転車使ってきたのであれば、そのようなお店の立地を長年続けてきたこと自体、やや無理があります」と、今までが違法行為によって店が延命していただけだという指摘もあります。
もっとも、根本的な話としては、以下の回答に集約されているかもしれません。
「今回、取り締まりが始まっただけで、法律そのものは、とうの昔からある。何も変っていない」
■そもそも、11月に何がどう「罰則強化」されたの? それすらよく分かってないのですが…
そもそも、2024年11月の「自転車の罰則強化」というのは、具体的に何がどう罰則強化されたのでしょうか。
今回、罰則強化の対象となったのは、「運転中のながらスマホ」「酒気帯び運転及び幇助」の2つの違反行為です。
罰則強化の内容は以下のとおり。
●運転中のながらスマホ
「自転車運転者講習の受講。無視すれば5万円以下の罰金」→「6か月以下の懲役または10万円以下の罰金」
●酒気帯び運転した場合
●酒気帯び運転をした本人に「自転車を提供した」場合
「罰則無し」→「3年以下の懲役または、50万円以下の罰金」
●酒気帯び運転すると分かっていて「酒類を提供した」場合
●酒気帯び運転すると分かっていて「自転車に同乗した」場合
「罰則無し」→「2年以下の懲役または、30万円以下の罰金」
【参考】「酒酔い運転」(正常な運転ができないおそれがある状態)の場合、「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金」で変化なし
なお、現場で警察官に取締りをうけてその場で「反則金」を支払っておしまいになる、いわゆる「青切符制度」はまだ施行されていません。一時的な状況ですが、今のところ、いきなり「罰金」が課せられることとなります。
罰金刑はれっきとした刑事罰であって、立派な「前科」が付くことになります。注意しましょう。
※ ※ ※
ちなみに、法律を決めるのは、国会です。法律が気に入らない場合、その法律を変えてくれる人物を選挙で国会議員にすることが、一般的な対処方法となります。
もしそうした人物が現れなかったり、国会議員に当選しなかったり、いたとしても国会内で少数派となり法案成立に漕ぎつけられなかったとしたら、あなたの意見自体が「日本国全体のなかで少数派だ」と認識せざるを得ないかもしれません。