レクサスは2024年11月15日に「LX」初のハイブリッドモデル「LX700h」を中国向けに投入すると発表しました。一体どのようなクルマなのでしょうか。
■新型「LX700h」広州モーターショーで実車公開!
2024年11月15日に中国で開幕した「広州モーターショー2024」にて、レクサスはフラッグシップSUV「LX」初のハイブリッドモデル「LX700h」を中国向けに投入すると発表しました。
LXは1996年に初めて登場して以来、同ブランドのフラッグシップSUVとして長きにわたって世界中のマーケットで愛され続けてきました。
ベースとするトヨタの「ランドクルーザー」譲りのオフロード性能と、レクサスが培ってきたプレミアムなエッセンスを融合させた唯一無二の存在感は、2022年に登場した4代目LXでもしっかりと受け継がれています。
4代目では当初、3.5リッターV型6気筒ツインターボエンジン(V35A-FTS型)を搭載する「LX600」のみのラインナップとなっていました。
一方でレクサスブランドとしては、トヨタ全体の電動化を推進する重要な立ち位置を担っているものの、そのフラッグシップSUVであるLXには今まで電動モデルの設定がありませんでした。
これはランドクルーザーの設計思想でもある「世界中のどこを走っても生きて帰れる」ことを念頭に置いているためであり、ランドクルーザーやLXが想定する環境に耐えうるためには新たなハイブリッドシステムの開発が必要だったのです。
そんななか、2024年10月に行われた年次改良にて新開発のハイブリッドシステムを搭載し、LX初のハイブリッドモデルとなるLX700hを発表。2024年末以降に世界各地域での発売を予定しているとアナウンスされました。
そして今回の広州モーターショー2024で、レクサスはこのLX700hを中国でも発売することを明かしました。
LX700hは「信頼性」「耐久性」「悪路走破性」のすべてを満たすため、レクサス初のパラレルハイブリッドシステムを搭載。
エンジンは通常のLX600と同じエンジンを採用するものの、そのエンジンと10速ATの間にエンジンとモーターの動力を切り替えられるクラッチ機構を備えた「モータージェネレーター」を装備するシステムとなります。
これにより、走行環境に応じてエンジン駆動とモーター駆動、もしくはその両方を適切に切り替えるだけでなく、オルタネータ(発電機)とスターターモーターも搭載することで、万が一システムが故障した際でもエンジンを始動してエンジン駆動のみで走行できるとしています。
なお、中国向けのLX700hはすでに発表されている日本仕様と同一になります。
ボディサイズは全長5100mm×全幅1990mm×全高1895mm、ホイールベースは2850mmを誇り、ハイブリッドシステムもV35A-FTSツインターボを基幹とするシステムです。
中国市場でのラインナップはLX 700hのみとなり、非ハイブリッドのLX 600は販売されません。
価格はベースグレードが125万元(邦貨換算:約2702.4万円)、よりオフロードテイストを務めた「OVERTRAIL(日本でのOFFROADに相当)」は136万元(約2918.6万円)、そして最上級モデルとなる「VIP(日本でのEXECUTIVEに相当)」は155万元(約3351.1万円)となります。
参考までに、LX 600は日本では1250万円から1800万円で販売されており、同一グレードではないものの、中国での価格はこの2倍以上となっています。
これはレクサス車種が中国で販売されている他のトヨタ車種と異なり、15%の関税が課せられる輸入車であることが一因です。