2024年11月7日、日産が2024年度上期決算を発表し、営業利益90%減となったことを明らかにしました。利益率の高い高級車で挽回したいところですが、日産を代表する高級スポーツセダン「スカイライン」の全面刷新はいつ行われるのでしょうか。
■いまこそ「スカイライン」復活の時だ!
日産は2024年11月7日に2024年度上期決算を発表し、営業利益90%減であることを明らかにしました。ここは利益率の高い高級車で一気に挽回したいところです。
しかし現在国内でラインナップされる日産の高級セダンといえば、2014年にフルモデルチェンジを受け、すでにデビュー10年が経過した高級スポーツセダン「スカイライン」のみ。次期型はいつ登場するのでしょうか。
2024年8月、日産の海外向け高級ブランド「インフィニティ」は、2025年以降「Q50」と「Q60」を発売しないと発表しました。
Q50はスカイラインの兄弟車で、Q60はそのクーペ仕様ですが、このまま日本でも現行型スカイラインは消滅してしまうのでしょうか。
あわせてインフィニティは、2025年以降の販売計画を発表。インフィニティの新しいフラッグシップSUV「QX80」を皮切りに「QX50」、「QX55」、「QX70」と、4モデルのSUVをリリースする方針を明らかにしました。
一方、現行型Q50とQ60に関して、2024年モデルが最後であり、以降、北米では販売しないとコメント。
日産版のスカイラインについては、引き続き継続して生産する可能性も無くはありませんが、おそらくインフィニティにならい、そう遠くない時期に国内も販売を終了すると思われます。
気になるQ50の後継について、インフィニティは「Vision Qe(以下、ヴィジョンQe)」の市販版モデルが引き継ぎ、ラインナップからスポーツセダンが消滅するわけではないこともあわせて公表しました。
ヴィジョンQeは、インフィニティのラインナップを電動化していく一環として、2023年に発表されたEVコンセプトカーです。
アメリカのキャントン工場で生産される予定など、発表当初より市販を前提としたモデルであることが告知されていました。
ヴィジョンQeのデザインはEVの方向を示したものとアナウンスされ、市販モデルでも流麗なファストバックフォルムや、左右一体の横長テールランプガーニッシュなどのテイストは踏襲されるとみられています。
日本でも実車が公開され、スポーツセダンという立ち位置から「次期スカイラインなのでは」と、広く話題になりました。
■中期経営計画では「次期スカイライン」をチラ見せしていた!?
ヴィジョンQeをベースにした市販モデルは、Q50のポジションを受け継ぐと公表されているものの、日本で発売されるのか、またその際にスカイラインの名前が与えられるのかは、現在のところ明らかにされていません。
ヴィジョンQeはこれまでとは異なる鳴り物入りのEV高級スポーツセダンですから、「リーフ」のようにEVであることをブランドとし、新たな車名を与えられて登場する可能性もあります。
近年、世界的に「EVは時期尚早」との見方が強まり、これまで否定的な見方をされていたハイブリッド車を見直す機運が高まっています。
ヴィジョンQeはEVのみのコンセプトカーですが、こうした世情を考えればEVを中心としつつも、ハイブリッド車やガソリンエンジン車も用意するなど、幅広く展開する計画があるかもしれません。
そうなれば、なおのこと日本でスカイラインとして発売される可能性が高まりそうです。
現在日本で販売される新車の半分以上はハイブリッド車が設定され支持を集めていますから、次期スカイラインにはやはりハイブリッド車モデルをラインナップしたいところでしょう。
日産は2024年3月、新たな経営計画「The Arc」を発表した際に、今後3年間で投入する予定の新型車のシルエットを動画で公開しました。
そのなかには、ヴィジョンQeを思わせる流麗なファストバックモデルが見られたほか、他のモデルとは一線を画す「丸目4灯」のテールランプのクルマの姿も含まれており、これが“新型”スカイラインではないかと予想されます。
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1957年に誕生し、これまでに65年以上、13世代にわたって愛され続けてきた歴代のスカイラインは、多くのファンを有しています。
しかし現行型(13代目)スカイラインが登場し今年2024年で丸10年が経過しており、全面刷新は待ったなしの状況といえます。
日産ファンの多くも新型の発表を待っていることでしょう。
果たしてヴィジョンQeの市販モデルに、スカイラインの日本名が与えられるのか。今後のインフィニティ、そして日産の動向や発表に注目が集まります。