能登半島地震から1年が経過しました。地震は不意に遭遇します。もしクルマを運転中に「地震が発生」したら、どうすればいいのでしょうか。ドライバーがまず取るべき行動についておさらいします。
■運転中に地震が発生したらどうするのが良いのか
2024年1月1日に発生した能登半島地震から1年が経過しました。また2024年8月には「南海トラフ地震臨時情報」が発令され、「地震大国ニッポン」であることを再認識させられたのではないでしょうか。。
もしもクルマを運転しているときに地震に遭遇すれば、「震度4」で地震の揺れに気付き、「震度5強」で運転が困難になるといわれています。そんなときドライバーは、どのように行動すれば良いのでしょうか。
JAF(日本自動車連盟)は、運転中に地震が発生したときの行動について、以下の6点を挙げています。
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1.急ハンドルや急ブレーキを避け、できるだけ安全な方法で道路の左側に停止させる
2.停車後、パーキングブレーキをかける
3.カーラジオやスマホで地震情報や交通情報を確認し、その情報と周囲の状況に応じて行動(避難ないしは運転再開)する
4.運転を再開するときは、道路の損壊、信号機の作動停止、道路上の障害物に十分注意して走行する
5.クルマを置いて避難するときは、できるだけ通行の妨げにならない場所に駐める(緊急車両の通行の妨げにならないよう)。
やむをえず道路上に駐めておくしかない場合は、道路のできるだけ左側に寄せて駐車し、エンジンは切ってキーは付けたままにするか、運転席などわかりやすい場所に置き、窓を閉めてドアロックをしないでクルマから離れる(緊急車両の通行時などクルマを退せるよう)
6.クルマを置いて避難するとき、車内にクルマの所有者の氏名、連絡先を書いたメモを残し、車検証を持ってクルマを離れる、(後日、クルマを引き取るときの所有確認のため)
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念頭に置いて欲しいのは、やむをえずクルマを道路上に置いて避難しなければならないときの対応です。
このとき、「キーは車内に残す」「ドアロックをしない」「所有者と連絡先を書いたメモを残す」「車検証を持って避難する」がポイントになります。
■高速道路上で地震が発生したらどうする!?
高速道路を走行中に地震が発生したら、前述の6点に加えて、クルマを停車させた後ハザードランプを点灯し、後方から来るクルマから見えやすい場所に停止表示板(三角表示板)を置きましょう。
もしクルマの前方で、がけ崩れや道路に大きな亀裂が発生し、その場よりも先に進むと危険がある場合は、発煙筒を焚いて後続車両に知らせるのも良いでしょう。
海岸に近い道路を走行中に地震が発生したら、津波にも注意が必要です。
津波の到達は、早ければ地震発生後数分となります。大きな地震が発生したときは、その地域の防災放送やラジオやスマホで確認できる津波注意報・警報に注意を払い、情報がない場合でも身に危険を感じたら速やかに高い場所に避難しましょう。
首都圏を走行中に大地震が発生した場合で、かつクルマを置いて避難する状況ではなく、運転再開するときには注意点があります。
首都圏でマグニチュード7以上、ないしは震度6弱以上の地震が発生した場合、警視庁は「環七通り」より内側へは一般車両の流入を”禁止”し、「環八通り」より内側への一般車両の流入を”抑制”するとしています。
加えて、国道4・17・20・246号、目白通り・新目白通り・外堀通りの7路線と首都高速も一般車両の通行が禁止されます。
これらは、人命救助や消火活動のための緊急車両専用の路線とするためとしています。
都心に住んでいる人も、環七通りより内側へはクルマで行けなくなります。
環七通りの外側の駐車場にクルマを駐めて、徒歩で向かわねばなりませんし、そもそも地震の被害状況次第では、都心に戻れない状態になっているかもしれません。
日頃からの備えとして、運転中に地震に遭ったときのことを想定した防災グッズをラゲッジに入れておくこともオススメします。
くれぐれも運転中に地震が発生したら「慌てない」ことを、しっかりと頭の中に入れておきましょう。