2007年の発売から約17年が経過した、日産「GT-R」。実は市販化される前の2001年と2005年には、元となる「GT-Rコンセプト」および「GT-Rプロト」というプロトタイプが公開されていました。
■日産「GT-R」に高い完成度の「試作モデル」が存在!
2007年の発売から約17年が経過した、日産「GT-R」。
実は市販化される前の2001年と2005年には、元となる「GT-Rコンセプト」および「GT-Rプロト」という異なるプロトタイプが公開されていました。
このGT-RコンセプトとGT-Rプロトとは、一体どのようなモデルだったのでしょうか。
GT-Rコンセプトは、2001年に開催された「第35回東京モーターショー」で公開されたコンセプトカー。
2001年の日産は経営的に厳しい状態にあり、当時のCEOであったカルロス・ゴーン氏によって、軌道修正を行っている最中でした。
そのため次期型GT-Rは、日産の“不況からの復活”を象徴するクルマとして、従来のような日本専用モデルではなく、海外も対象とした国際戦略車となることが発表されたのです。
2年後の2003年には「第37回東京モーターショー」にて、カルロス・ゴーンCEOから「新型GT-Rの発表と発売は2007年秋に行う予定」とアナウンス。
さらに2年後の2005年、「第39回東京モーターショー」でデザインスタディとして登場したのが、GT-Rプロトです。
2007年9月には車名が正式に“GT-R”となることが公表され、先行予約の受け付けを開始。
同年10月の「第40回東京モーターショー」で市販版を公開し、12月から現行モデルであるR35型GT-Rの販売を開始したのでした。
振り返ると、2001年にGT-Rコンセプトが公開された段階で判明していたのはエクステリアのイメージだけで、スペックやボディサイズに関しては謎のままでしたが、当時販売されていたドライビングシミュレーターゲーム「グランツーリスモコンセプト2001 TOKYO」内では、450馬力というスペックで収録されていました。
実際に2007年に登場したGT-Rが最高出力480馬力であったので、実車に近いスペックがゲーム内ではすでに予想されていたことになります。
また、市販モデルのデザインはGT-Rプロトのデザインをベースに最終決定としたため、2005年時点ですでにデザイン面では市販車に近い完成度の高さを披露していました。
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市販化に向けたプロトタイプとして登場した、GT-RコンセプトとGT-Rプロト。
最初の発表から約6年という長い歳月をかけて、結果的にはほぼ予告通りの時期に発売が実現しました。
現在では海外にも熱狂的なファンがいるほどの人気車となっており、日本専用のクルマから国際戦略車へと方針転換した判断は、間違いなかったといえるでしょう。