クルマの冬支度といえば「スタッドレスタイヤ」(冬タイヤ)が一般的です。一方で「タイヤチェーン」はまだまだ用意していないドライバーも多いようです。冬場には必ず用意しておきたいタイヤチェーンについて、改めて紹介します。
■冬に運転するドライバーなら必ず用意して欲しい「タイヤチェーン」
暑い時期が長引いた2024年ですが、気付けばウインターシーズンが到来しました。
クルマの冬支度といえば「スタッドレスタイヤ」(冬タイヤ)が一般的ですが、一方で「タイヤチェーン」はマストなのでしょうか。
衣服の衣替えも終わり、そろそろクルマの方も冬支度を始める必要があります。
気温が氷点下に下がってしまうと、凍結によるトラブルが発生する恐れがあることから、たとえばウォッシャー液の濃度を高めたり、霜取りグッズや解氷剤を準備しないといけません。
さらに必要な雪対策のひとつとしては、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンなどの滑り止めです。
なかでもタイヤチェーンは、おおげさにいえば「クルマを持っているドライバー」のほとんどすべてが購入を検討すべきアイテムといえます。
冬の時期になると、高速道路などで「滑り止め装着規制」が出ることがあります。これは積雪地に限らず、東京都心などの非降雪地域でも実施され、規制が出た場合は滑り止め装置を使用しないクルマは走行できません。
この滑り止め装着規制の“滑り止め”とは、タイヤチェーンだけではなく冬タイヤも含まれます。
毎日のように雪道を走るドライバーや、ウインタースポーツを楽しむために降雪地域へ頻繁に行くドライバーなら冬用タイヤを装着していることから、タイヤチェーンを必要とする事態はあまりありません。
しかし冬用タイヤを装着している・いないに関わらず、タイヤチェーンが必要な場合があります。
それは「チェーン規制」が発令されたときです。
大雪に対する緊急発表や大雪警報情報が出た場合など、通常以上の降雪や悪天候の際に出されるものです。
近年積雪地で頻発する「長時間の立ち往生」のような厳しい事態に遭遇する可能性もあります。
原則として、大雪警報などが出た場合には不要な外出を控え、クルマを使わないようにするのがベターですが、所用先で不意に遭遇するケースも想定されます。
したがって冬用タイヤに加えて、事前にタイヤチェーンも準備しておく必要があるのです。
またそのような警報が発令しないような天候であっても、凍結した急坂でタイヤが空転して登れないケースは往々にしてみられます。
FF車やFR車だけでなく、4WD車であっても過信は禁物です。
とにかく冬場はタイヤチェーンを携行しておくに越したことはありません。
■非降雪エリアのドライバーこそ持っておきたい「タイヤチェーン」
一方、ほとんど降雪が無い地域のドライバーにとっては、そもそも“滑り止め”について意識しない人が多いかもしれません。
ただそんな人でも、やはりタイヤチェーンは準備しておく必要があります。
ニュース映像などで、東京23区内などの急坂を登坂できずに立ち往生する様子を観たことがあるはずです。
タイヤチェーンさえあれば、避けることができたかもしれません。
また標高の高い地域、関東の場合なら箱根や日光などへドライブをするドライバーも同様に注意が必要です。
平地では雪が降っていなくても、山の上では急な天候の変化が発生することは良くあります。
主要国道などでは除雪や凍結防止剤などの十分な対策がとられていても、いざ目的地のホテルや別荘地に向かう最後の山道が登れないケースもあるのです。
このように年に数回とはいえ、降雪への備えはすべてのドライバーにとって求められるものといえます。
例年、降雪予想が出た途端に、カー用品店のタイヤチェーンが売り切れる事態がおこります。
タイヤチェーンは保険だと思って、早めに手に入れることが重要といえるでしょう。
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ちなみに夏用タイヤと冬用タイヤは、トレッド(接地部分)の面形状が違います。
同じサイズであっても、タイヤチェーンが適合しない場合もあるといいます。
さらに車種によってはタイヤとサスペンションやフェンダーの間隔が狭いため、そもそもタイヤチェーンが装着できないモデルがあります。特に輸入車では、タイヤチェーン装着を考慮されていない場合が多いです。
このほか特殊な例としては、ハードなオフロードタイヤでタイヤチェーンが「装着不可」というケースもあります。
不明な場合は、購入先の新車ディーラーやカー用品店などにしっかりと確認しましょう。