トヨタ「シエンタ」を車中泊仕様にできるキットが登場し、アウトドアイベントで実車が公開されました。「VANLIFE ROOMKIT」という商品ですが、どのような特徴があるのでしょうか。
■「車中泊仕様」と「乗用車仕様」の両方を手軽に楽しめる
車中泊やロードトリップを楽しむ人に向けたサービス・商品を展開するYURT(ユルト)は、2024年11月16日・17日に開催されたアウトドアイベント「フィールドスタイルエキスポ2024」(愛知県常滑市)にて、トヨタ「シエンタ」向けの車中泊キット「VANLIFE ROOMKIT(バンライフ ルームキット)」を展示しました。
バンライフ ルームキットは、シエンタの車内で寝泊まりすることを目的に開発された商品で、2024年5月に開催された「フィールドスタイル ジャパン2024」で発表後、5カ月で20台が販売されるなど、大きな反響があったといいます。
今回、フィールドスタイルエキスポ2024で展示されたのは、前回のフィールドスタイルで展示したモックアップからさらなる改良を重ねたもの。軽量化と取り付けの手軽さをアップデートし、まるで組立家具のように手軽に取り付け可能な仕様へ進化しました。
バンライフ ルームキットは、「日常は乗用車、週末は好奇心を掻き立てるクルマ」をコンセプトに、バンライフがもっと多くの人の遊びとなり、日常の延長になることを目指したといいます。
最大の特徴は、1つのキットで4種類のモードに切り替えることができ、さまざまな過ごし方が可能なことです。
「ルームモード」ではフルフラットのフローリングを広がり、大人2人が余裕をもって寝られる広さを実現。フルフラットのルームモードから10秒程度で折りたたみ収納することで「乗用車モード」となり、5人乗り乗用車として普段使いを可能にしました。
さらに、片面のフローリングを収納し、天板を室内テーブルとして設置することで食事や仕事に最適な「リビングモード」に変身。天板を外テーブルに使用し、調理やアウトドアチェアでくつろぐテーブルとして使用することで、「アウトドアモード」として楽しむことができます。
日常の大半は乗用車として使われることから通常の機能を損なわず、バンライフにも楽しめるモード切り替えの仕組みは特許出願中とのことです。
バンライフ ルームキットは、高級家具を手作りする家具職人とパートナーシップを組んで制作されていて、無垢材の特性を熟知した職人が付属のテーブルや椅子などを手作りしています。
そして、床材や引き出しなどに無垢材を使用することで肌触りや香りが良く経年変化も楽しむことができるのも大きな魅力です。
加えて、バンライフ ルームキットは、床面、壁面の全体で支え合う構造とすることで、工具を使わずに脱着が可能。必要になれば、構成部品を専門知識なしに着脱することができます。
そのため、車体の構造変更登録が不要で車検もそのまま通せるほか、シエンタの車両に穴空け加工をしないため、オリジナル(ノーマル)の状態に戻せます。
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シエンタ(5人乗り)向けのバンライフ ルームキットの価格(消費税込)は68万円です。