左側通行で運転席が右側にある国産車では、自分から遠い「左側」にクルマを寄せるのが苦手という人がいます。JAFは左側の車両感覚をつかむ簡単な方法を紹介しているのですが、どういうものなのでしょうか。
■苦手な「左寄せ」克服する方法とは?
日本の道路は「左側通行」となっていますが、国産車の運転席は右側にあります。
そのため、運転席から遠い左側の車両感覚がわかりにくいと感じることがあり、「クルマの左寄せが苦手」という人もいるでしょう。
路肩に停車するときや狭い道でのすれ違い時に左側に寄せるときなど、左側の車両感覚を把握していないと運転がしづらいことがよくあります。
左寄せを上手におこなう方法はあるのでしょうか。
最近は、モニターによって車両後方の様子を確認できたり、クルマを上から見下ろした映像をモニターで見ることができるため、左側の車両感覚がなくても問題ないと考える人もいるかもしれません。
しかし、左側の車両感覚がしっかり把握できれば、巻き込み事故や接触事故を防ぐため、目視による確認が必要なのは、最新のクルマであっても変わりません。
そんななか、ロードサービスを展開する「JAF(日本自動車連盟)」は、左側の車両感覚をつかむコツを紹介しており、それによると「左前方の見え方を意識することが大切」だといいます。
左側の車両感覚をつかむコツとして、例えば駐車場に停める際、白線など目印になるラインの上に左前のタイヤに合わせ、クルマとラインが平行になるようにします。
この時、乗用車であれば、正しい運転姿勢をとっていると、ボンネットの中央付近にラインが見えるので、このラインの見え方を覚えておき、左側に寄せる時の参考にします。
車種やドライバーの体格によって、目印となるラインが見える位置が異なることもあり、自分の場合はどこが目安になるのかしっかり確認しましょう。
慣れないうちは、左寄せの目印となる白線などの位置に合わせてダッシュボードにふせんやテープを貼っておくと目安になります。
左側に寄せる時だけでなく、前方の車両感覚も似たような方法で確認することが可能。
運転席で正しい姿勢をとり、停止線などの白線がクルマの前に位置するように停車すると、乗用車の多くは白いラインがサイドミラーのやや下あたりに見えるはずです。
もしサイドミラーの下に見えなくても、サイドミラーからどれくらいの位置にあるのかを確認することで、前方の車両感覚を把握することができます。
運転の練習に付き添ってくれる人がいれば、壁や塀に向かってゆっくりとクルマを近づけ、クルマの先端と壁の距離を見てもらうという練習方法も良いでしょう。
左側と前方の車両感覚がわかってきたら、次は後方の車両感覚も身に着けたくなるのではないでしょうか。
この場合、左側のときと同じように左のタイヤを白線の上に乗せ、リアウインドウのどの位置に白線が見えるかを覚えます。
リアウインドウから白線が見える位置にふせんやテープを貼って目印にすると、後方の感覚も把握できるようになります。
なんとなくで運転していたら、いつまでも上達しません。車両感覚を身に着けるために、これらのポイントを参考にして、繰り返し練習してみましょう。
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なお、ホンダの軽自動車「N-BOX」には、「ピタ駐ミラー」という便利なアイテムが装備されています。
ピタ駐ミラーは、助手席側のAピラーの根元と助手席側のドアミラーの車体側の一部に鏡を設置し、ドアミラー側の鏡が写した左前のタイヤ周辺をAピラー根元の鏡で反射させ、運転席側から左側を確認できるというもの。
モニターなどを介さずに、鏡だけで死角を確認できるとあって、左寄せするときなどに重宝するとユーザーから好評を得ています。