Infoseek 楽天

2000馬力のSUVも! 東京オートサロン2018で見かけた気になる3台

くるまのニュース 2018年1月21日 10時20分

一般来場者を対象にしたカスタマイズカーイベントとしては世界最大規模を誇る東京オートサロンが1月12日から14日にかけて千葉県の幕張メッセでおこなわれました。

■史上最大規模で開催された東京オートサロン2018

 東京オートサロン2018は、出展車両台数880台、ブース総数4348小間という史上最大規模で開催され、3日間で31万9030人と多くの来場者を集客し、今年も大盛況でした。

 昨年おこなわれた東京モーターショーの展示車両台数が380台、来場者が10日間で77万1200人。それと比較してもこの東京オートサロンがいかに大きなイベントであるかが理解できます。

 今回は、その880台のうち筆者が気になった車両を3台紹介しましょう。

■アルファロメオの商用車風の軽自動車!?

 アルファロメオといえば感性に訴えかける走りが魅力のイタリアの自動車メーカー。実はそんなアルファロメオも1960年代から80年代はじめにかけて商用車を作っていたことがあるのです。

軽自動車ワンボックスの三菱ミニキャブをベースにカスタマイズ

 会場内では、そんなアルファロメオの商用車を見かけました。独特の顔つきがアルファロメオの特徴ですね。……と思いきや、すいぶんとサイズが小さい。そして車両全体のデザインは頻繁に街で見かけるクルマのような……。

 実はこのクルマ、軽自動車ワンボックスの三菱ミニキャブをベースに作られたアルファロメオF12風のカスタマイズカー。どおりでサイズが小さいわけです。

顔つきはアルファロメオ中身は

錆や塗装などをリアルに再現し演出

軽自動車ワンボックスの三菱ミニキャブをベースにカスタマイズ

 制作したのは軽自動車をベースにレトロ風車両を製作する会社「モデスト」。車両前部向かって右下は、本来なら車名の「F12」と入るところですが「No.12」とするなどシャレが効いています。

 サビや塗装の擦れなどを再現したエージング処理を施して使い込んだ感じを演出し、単なるデザインカスタマイズに留まらないオシャレな仕上がりも楽しいですね。

■オデッセイをクロスオーバーSUV化

 ホンダ車の純正用品を手がけるホンダ関連会社「ホンダアクセス」が制作したのが「オデッセイ クロスクルーザー」。

「ホンダアクセス」制作の参考出品車「オデッセイ クロスクルーザー」

 オフロードタイヤを履かせて車高を上げ、ボディ下部に樹脂製部品を装着したミニバンベースのクロスオーバーSUVです。

 しかし、注目はそれだけではありません。同社のデザイナーである東海林さんが「ぜひ見て欲しい」というのがインテリア。

 シートの後ろに木目パネルを貼るというこれまでなかった新しい提案が盛り込まれているのです。

「風合いと手触りにこだわった素材を使った明るめのコーディネートで、ゆったりと移動できることを狙いました。

 ワンランク上の高級感を感じて頂けると思います。」と説明します。快適な移動空間を目指していることの表れが車名の「クルーザー」というわけです。

シート背面に木目パネル貼り高級感を演出した

専用デザインのフロントバンパー

「オデッセイ クロスクルーザー」は実際に市販できるスペックで制作された

 この車両、実はエクステリアをよく見るとフロントバンパーなども販売されているオデッセイとは異なる専用デザインを採用し、市販車には用意のないルーフレールを取り付けるなど、単にクロスオーバーSUV化しただけでなくかなり大幅にモデファイされていることがわかります。

 この車両はオートサロン用に作られた参考出品ですが東海林さんによると「(法律面への適合や生産工程に関して)現実に販売できるスペックで制作しています」と言いますから、市場の反応次第では実際に販売される可能性もあるといえるでしょう。

■2000馬力超えを狙う超高性能SUV

 チューニングパーツメーカー「トラスト」のブースに置いてあったのが、日産「パトロール」。かつては日本でも「サファリ」として販売されていて、現在でも中東などで販売されている4.8Lの直列6気筒エンジンを積む大型SUVです。

4.8L直列6気筒エンジンを積む日産自動車大型SUV「パトロール」

 youtubeなどで、SUVがランボルギーニ・アヴェンタドールやブガッティ・ヴェイロンをとてつもない加速で追い越していく衝撃的な動画を見たことがあるかもしれません。

 そんなスーパーカーをあざ笑うかのような超高性能SUVのベース車両として愛されているのが、このパトロールなのです。

 トラストはそんな中東のマニアックな人たちをターゲットに究極のSUVマシン開発に着手。それがこの「Greddy(グレッディ) パトロール」です。

タービンはトラストがラインナップする「Greddy」シリーズを装備

過給器付き内燃機関装備のパトロールには、過給圧力を指示するブースト計などを室内に装備

迫力の顔を持つ2000馬力のパトロール

 エンジンは搭載されているTB48DEをベースにMANLEY製のエンジンパーツで強化し、タービンはトラストがラインナップする「Greddy」シリーズの中で最大サイズの「T88H38GK」を2基装着しています。

「中東、主にドバイの愛好家をターゲットにした開発車両です。現時点ではパーツを装着しただけの状態ですが、このタービンは使い切れば1個で1200馬力まで出せる性能があります。2個装着してセッティングを詰めれば2000馬力はでます」と同社の説明員は言います。

高出力に対応する駆動系強化パーツは、現地で手に入れることができる

 2000馬力もの高出力ともなれば駆動系の負担も大きく気になるところですが、パトロールはもともと丈夫な駆動系の部品を組み込んでいるうえに「現地では駆動系の強化パーツが発売されている」とのこと。

 車両は今回の東京オートサロンが初公開ですが「早くもSNSなどで中東のファンから大きな注目を集めていて、私たちが思っていた以上に反響があります」といいます。

 それにしても、2000馬力のクルマはいったいどんな加速をするのでしょうか? こんな怪物のようなマシンなら、あのヴェイロンが加速で負けてしまうのもうなずけますね。

この記事の関連ニュース