「ガソリンなみなみって通じないの?? そんなに私の言い方ダメですか???」そんな質問が、大手質問投稿サイトに投稿され、話題を集めています。
■「ガソリンなみなみって通じないの??」
「なみなみって通じないの?? そんなに私の言い方ダメですか???」
そんな質問が、大手質問投稿サイトに投稿され、話題を集めています。回答は485件にのぼり、異例とも言える反響があったようです。
いったいどんな声があり、実際どんな問題があるのでしょうか。
投稿者は、夫と娘との3人で出かけ、自分が運転して、ガソリンスタンドへ寄ることになりました。
ガソリンスタンドの店員が「ハイオクですか?レギュラーですか?」とたずねてきたので、投稿者はこう返答したそうです。
「レギュラー、なみなみ入れてください」
すると店員は「はい?」と怪訝な様子。もう一度答えると、「は・・!? な・・・み・・なみですか・・?満タンじゃなくて??」という反応だったそうです。
投稿者は思わず「少々イラっと」したといい、「満タンで、なみなみ入れてください」と言ったそうです。
思わず家族に共感を求めたところ、夫からは「お前の言い方が悪い。最初から『満タンでなみなみ入れて』と言えばいい」と言われ、娘からも「母ちゃんが悪い」と言われたとのこと。
皆が自分に味方してくれず、投稿者の怒りは頂点に。
「私的には状況からしてもわかるだろうに…と思いました。確かにそうかもしれないけど、わかりません?? 意地悪で満タンと言う言葉を使わなかったわけでもなく軽い気持ちで言っただけ。それを読んでくれなかった店員にも味方してくれなかった旦那にもなんだか腹が立って。些細な出来事なのにめちゃくちゃ気分が悪くなりました。そんなに私の言い方ダメですか???」と質問しています。
■回答500件近く!? ユーザーの反応は
これに対し、回答が殺到。
「お酒とかビールとかをなみなみに注ぐってのはわかるんですが、ガソリンのなみなみってのは初めて聞きましたね」「なみなみなんて使わないからなぁ」「私が店員だったら、逆にイラッとしますね」「多分日本広しと言えど、あなただけしか使わない言葉だと思います。通じるわけないです」と、投稿者の独特すぎる言葉チョイスが、一発で店員に通じるはずがないという意見が、多く集まっています。
中には、具体的に店員が困る理由として「なみなみでは曖昧だし、仮になみなみ入れてと言われ満タン入れたとして、満タンまでいれろなんて頼んでない!と怒るお客さんもいると思います」と、あとでトラブルが起きそうな点を指摘しています。
逆に、店員の「はい?」にも失礼なところがあるとして、「その店員の頭が弱いだけです。その程度のお客様の気持ちも汲み取れない人間が接客業する資格ないと思います。私も接客業ですが質問者さまなんて目じゃないくらい(客の難解さは)酷いですよ。それでも理解しなければいけないのが当然ですから」というコメントも。
また、「そんなんでイラっとするならセルフスタンドを使えば?」といったアドバイスもありました。
投稿者は、やっぱりネット上でも共感をあまり得られなかったことに対し「思った以上に通じないようでちょっとショックでした。いつも行くスタンドはガチャッというとすぐ給油をとめてしまうのでいつもたっぷり入れて欲しいという意味も込めての『なみなみ』だったのですが…」と、補足で投稿。自分が特殊な表現を使ったのはスタンド側の普段の対応に不満があるから、という旨の主張をしていました。
■ベストアンサーから学ぶ「イライラしている人の扱い方」とは
ベストアンサーは「これは店員の言葉にイラっとしたのでしょうね。私が店員だったらすんなり「お客様、満タンで宜しゅうございますか?」と言いますね。お客様に『は?』はマズイですよね」と、まずは投稿者の気持ちに寄り添っています。
それから「日本語って難しいですよ。あなたが当たり前だと思っていても、一般的な言葉でないと伝わらなくて当然です」と、やんわり「自分の基準が社会のすべては無い」と説きながら、あくまで「あなたは悪くないよ」というニュアンスを崩していません。
投稿者は結局、自分の言い方が変だったとして、「はあ?」と言われるのが許せなかったという一点に尽きると思われます。店員や夫から、優しく共感したうえで訂正してもらえさえすれば、ここまで怒りを炸裂させることは無かったでしょう。
この「私が間違っているのは認める。でも、その『言い方』は無いでしょう!?」という思考回路は、人間関係のトラブルの大半を占めると言っていいほど、話がこじれる元凶になっています。
これは道路上でのトラブルも同様で、交通マナーを指摘されても、「相手が強く怒鳴って来た。私が悪いのか!? そこまでいう必要あるの!?」と、「怒鳴られたことにショックを受ける」ことで「被害者モード」のスイッチが入るケースが多く見られます。そうなると、正論は全く通じなくなります。
こうした「被害者モード」になるのは一種の人格であって、どうしようもなく、相手をするこちら側が対策するしかありません。「その言い方は無いでしょう!?」で相対されると、もはやコミュニケーション不能になります。
結局は、そうした相手にマナーやルールを説く際は、相手を全否定するところから始めるのではなく、相手のプライドを上手くおだてて持ち上げてあげると、逆にコロッと言うことを聞いてくれるかもしれません。それは人間関係を円滑にしていく「処世術」なだけでなく、道路上でのトラブルも「起きる前から回避する」のに大切なのです。
「相手はルールを破ったのだから、こちらが強く言っても聞き入れるべきだ!」は正論かもしれませんが、そういった態度が、気づかずに他人への「あおり運転」につながっているかもしれませんので、普段から念頭に置いておきましょう。